Utakata
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諦観
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方言は口を擦り抜け口癖に名を変えきみの口に滑り込む
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死ぬなんてそんな怖いこと言わないで、百年後まで徹夜しようよ
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グローブをかざし「眩しい?」と聞いてくるきみが光源でどうにもならない
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100曲の中から未練を引き当てて プレイリストのトッパーは峯田
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切る勇気なくて引っ掻いたダサい跡 角度によっては星になる過去
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垣間見える意志の強さが好きだった あの子は今も高崎にいる
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出発と映画は遅いほうがいい 日々から半歩はみ出た浄土
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絶対やずっとを口にできる若さ 短所は案外綺麗だったね
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モラトリアム人間たちの繰り広げるお気持ち表明合戦は美学
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こちらわたしの神様です可愛いです学校はちゃんと行けと言います
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「濾過できない思いはやがて結晶に」十代最後の自由研究
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もう二度と会えないくせにインスタで仮想的にきみを繋ぎ止める
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新前橋、終点前橋、きみはうまく無理できてるのかなって気にした
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残暑だというのにまだ灼熱が棲む わたしの未練はこの国の夏
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運命では絶対にないわたしたちの限りなく奇跡に近い偶然
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この地球のどこかにいるはずのあなたへ末永く末永くしあわせで
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太陽の光があたらない席でなんとか芽吹いた自意識に縋る
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七月の末の部室で法学部だけの朝には風がやさしい
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夏を耐えしのぐために買ったパズルを三日で終えて秋を待ちたい
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字足らずが苦手ってきみ言ってたけどわたし言葉足らずだよね、ごめん
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何者にもなれぬわたしをも見捨てずに小田急線は海を目指した
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だれにでも微笑む術を知っているきみにはきみの地獄がありそう
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白みがかる空に押し出されるように空洞社会は今日も目覚める
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夏来てほしい?ときみが聞く六月の朝日は夕陽みたいだったね
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ほんとうのさいわいは銀河にあるという それならわたしの銀河はきみだ
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「またふたりきりだね、カムパネルラ」夜、祈りの汽笛を確かに聞いた
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ビニールの傘は無限に増えて、でも生きてるだけで御の字らしい
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期せずして同じ色の服着ていても短編小説にすらなれない
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永遠に消えないで首の筋肉痛 たしかにわたしは、きみとわたしは
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わたしたちに呼び捨てされても岩手県をイーハトーブと呼んでいる父
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