Utakata
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諦観
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弟は確かな手つきで淀みなく描く弟みたいな図形を
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ふきだしの中にしたためた魂はえもじの子により幕を引かれた
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母という配役を降りた裕実ちゃんは109に行きたいのと言う
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この星で唯一万有引力がはたらくきみの目に小宇宙
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十一のわたしが纏っていた菌は二季化に伴って消滅した
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丹精を込めたオムライスプレートにあの子は祖国の旗突き立てる
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方言は口を擦り抜け口癖に名を変えきみの口に滑り込む
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死ぬなんてそんな怖いこと言わないで、百年後まで徹夜しようよ
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100曲の中から未練を引き当てて プレイリストのトッパーは峯田
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切る勇気なくて引っ掻いたダサい跡 角度によっては星になる過去
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出発と映画は遅いほうがいい 日々から半歩はみ出た浄土
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絶対やずっとを口にできる若さ 短所は案外綺麗だったね
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モラトリアム人間たちの繰り広げるお気持ち表明合戦は美学
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「濾過できない思いはやがて結晶に」十代最後の自由研究
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もう二度と会えないくせにインスタで仮想的にきみを繋ぎ止める
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新前橋、終点前橋、きみはうまく無理できてるのかなって気にした
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残暑だというのにまだ灼熱が棲む わたしの未練はこの国の夏
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運命では絶対にないわたしたちの限りなく奇跡に近い偶然
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この地球のどこかにいるはずのあなたへ末永く末永くしあわせで
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七月の末の部室で法学部だけの朝には風がやさしい
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夏を耐えしのぐために買ったパズルを三日で終えて秋を待ちたい
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何者にもなれぬわたしをも見捨てずに小田急線は海を目指した
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だれにでも微笑む術を知っているきみにはきみの地獄がありそう
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白みがかる空に押し出されるように空洞社会は今日も目覚める
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夏来てほしい?ときみが聞く六月の朝日は夕陽みたいだったね
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ほんとうのさいわいは銀河にあるという それならわたしの銀河はきみだ
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「またふたりきりだね、カムパネルラ」夜、祈りの汽笛を確かに聞いた
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ビニールの傘は無限に増えて、でも生きてるだけで御の字らしい
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期せずして同じ色の服着ていても短編小説にすらなれない
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永遠に消えないで首の筋肉痛 たしかにわたしは、きみとわたしは
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