砂も変え 役にたたぬは いしば建て 鳥もそろって阿蘇あそう恋しき
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えっ終わり?放り出される終わり方知り得ぬその後と深夜のラジオ/耳で聴く短編小説‥
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日光を日傘傾け避け歩く 盛夏見紛う 今日は長月
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か き ご お り 五文字を宙にはためかせ 去年も見たなと言えるしあはせ
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丁寧に終わりを描きだす絵筆 いつか滲んでも美しいままで
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なんかこう 違うんだよな やっぱりさ ゾンッのところを シュイッとしないと
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過去になく 今にあるのが 感性で 過去に囚わる AIにないもの
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どんぐりが包まれ眠るベッドかなブナに寄り添ふ猿の腰掛け
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十六夜に空見上げれば燦然と光る星あり名は知らねども
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杓文字しゃもじとは ※光りお米を掬う 道具なり 木から白プラ 今は透明
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網膜のフィルター越しのセピア色 世界は眩しい羨むほどに
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満面の笑顔でミスドのドーナッツ たまにはいいネ ママひとりじめ
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あらわす 三十一さんじゅういちの 言の葉は  詩か歌かなど 愚問なりけり
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からだには消えない文字を電子には操作可能な僕たちのことを
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素晴らしきクラヤミザカに敬礼を富士の麓で聞くシューゲイズ
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りんご酢がお肌に良いと聞きました同郷の実は馴染むでしょうか
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鈴虫の歌のみ響く 十六夜いざよい夜半よわのベランダ 眠らぬ夜景
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思い切り 個性を生かす 木目あり 技に感動 家具工場にて
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慌ただしく 今日の予定を組み直す ジャンカラ半額券 実質金曜まで!🎤
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チビ猫のあさは「にうにう牛乳」から はじまる ちょっとでおくれた ちいさいこっぷコップ
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持ってけと農家の差し出すズッキーニ、前腕ほどの迫力に引く
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詠進歌 そろそろ習字の練習を 短歌うたは 昨年からできてて
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いきほいをつけておきるや平蒲団 厠にながす夢の残像
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夢に見た 貴女を想い 緊張す 好きの気持ちが 満ち溢れてる
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蛇口から水がひやりと水らしくほとばしる朝の爽やかなこと
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しとしとと 雨の降る日は 鮮やかな 木々の緑に 季節の移ろい
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皆既する赤から黒へ裏返るオセロみたいな月を見ている
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今一度名月見たし黎明に雨戸開ければ雲に虫の音
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脆弱なアームで今日も掬うから誰かわたしを救ってくれよ
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万博の テーマが命と 言うなれど プレゼン弱く 早々に去る
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