今ふうの 店に見た目の 麗しき カップル我は 老母と二人
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雨の音呼吸するよう強く降りすこし弱まり再び強く
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擦り切れた 母のテープに パリの朝 燃えたひとりの 少女の歌あり
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春駒に袖振り明かし人々の喉を潤す水舟の水
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発達の値引きシールを胸に貼り 選んでるのは私の方よ
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レッスンの 机並べし 中学生 六十年前の 夫と重なりて
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パリの空で 見果てぬ夢を 追えたなら みじめな暮らしの ままでも素敵
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ゆるい陽が差し込む通路出口まで まだ濡れた傘片手に抜ける
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「好ましい」「興味深い」のさりげない上から目線に 気づかないふり
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姫歌う勇気を集め奇跡待つ不動の決意大山崩す
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傘先で星を描くきみ憂鬱な朝にきらめき残してゆくの
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しなやかに強き風雨に身を任せ紫陽花はきまま雨を楽しむ
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どんな気持ちで聞いてたの僕が語る火星の夕日みたいな理想
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続々と入る速報 吾の不安尻目にのんびり 君は毛づくろい
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やわらかに笑う貴女あなたの皺に見る 過ぎし日の笑えなかったこと
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おっとろし 地を叩く雨 カエルとか オハオーカラスは どしてるのかな
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羽もなきかんばせなれば見まほしと黒禿鷹クロコンドルに想ひ募りぬ
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轟々と唸る雨風肌寒く 長袖羽織る水無月台風 /皆様ご安全に
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台風のもたらせし 窓打つ雨声うせい 交通の危惧 躊躇ためらふ出勤
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野分来る 雨風憂う 前日は 明けて当日 然程でもなく
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予報より 静かな音に ニュース見て まだこれからと 皆を案ずる
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あまだれがしゅうねくドアをノックするあんな朝やこんな朝や
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改修を見送るずさん運営の水族館に泣いているシャチ
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紫陽花の艶を増す雨降りしきる瞼の母とあの日に帰る
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「みどりなす君の黒髪美しや」「じっと見ないで根元は白よ」(真似かっぱ7)
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朝が来た雨音だけが耳を打つ紫陽花濡れる猫雨宿り
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野分前濡れてもいい服ひっかむる しまった寒い半袖ポロシャツ
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膨らんだ レジ袋を ぶら下げて シナリオ通りに 帰ってきてんねん 
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落ち込みて 言ひ訳出来ぬしくじりに 眠れぬままに暁を待つ 
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かたらひのうちにおぼえずきざしたる三十一文字は涙となりにき
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