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雨雲は埃でできているらしいとまじめな顔で告げる弟
8
三毛猫の人形が僕を見つめてる 僕も悪いと思ってはいる
9
ウメジロー 枝から枝へ 蜜の味 梅の香こぼれ 春はすぐそこ
8
「弱音吐いちゃだめだよ」と言って祖父は小遣いをくれた。私は三十路。
9
春彼岸実家に帰り墓参り桜は咲かぬが
牡丹
(
ぼたもち
)
いただく
12
明日にも花が咲くから見届けて貴方が魅せた桜みたいに
6
フルートを教えてくれた貴方の背銀河の源流星を生むひと
9
超感覚 ワインとDAWと葉っぱとか? 知らない私は嫉妬している
5
春彼岸義父母の墓へ菊の花 我関せずの夫は誘わず
25
キミって星が生まれた BIGBANG! を何光年もあとから見てる。
9
「許せない!」その一言で俺達は数えきれない程の愚行を
10
かわいそうな
鴎
(
かごめ
)
見つめ
泣いていました
(
ないてしました
)
3
歳だった 妹の十八番
11
午後七時立ち食いそばで一人づつ 言葉交わさぬ背中、背中
22
何年か何十年後か振り返る今日の不遇は蟻ほども無い
19
散り残る梅にそぼふる春の雨庭の花蕾も潤されいく
37
花壇には尺余の雪積む春彼岸ジャノメ蝶訪う 亡母か亡姉かと
29
妹と飲みつ語りつ更ける夜 長旅の疲れ ゆると解けて /片道十時間
26
新聞を取りに表に出ただけで目が痒くなる今日朝六時
12
生家にはだあれも住まず奥津城は雪に埋もれて春彼岸来る
38
耳の裏多くのピアスが見える夜 知らない君に出会う路地裏
9
しゃべっては笑い続ける人形の背の配線が切れかけている
16
手放した名前は何番目だったか思い出せずに街をはなれる
9
昼の月みたいに君へのこの愛は いつまでもある 君と生きてく。
8
アスファルトの小さなひび割れ 顔出す野スミレの可憐で逞しき姿よ
19
独詩人 ハイネが示す 和解なり 「
Ich grolle nicht
(
われ恨まない
)
」 鞘に納めて
21
ミモザ咲く 春の小道を 行く人は 卒業式に 参列す親
30
偉そうに反対を叫ぶ署名に投げる金でアフリカの子供が救えるそうですよ
7
あの頃は大人になったつもりでさ「この人じゃなきゃ」とか思ってさ
9
冷えきりて 氷のごとき双(もろ)の手を 温(ぬく)めつつ飲む ペパーミント茶
17
二種類の 機序の違いを わが知れど 処方のままに 朝なさな飲む
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