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疎らにもホタル舞い飛ぶ天の川 こっちの水はあーまいぞ
20
大祓八の字廻輪をくぐり月日は過ぎて…半袖着るか
8
傷痕は差別ハンセン病首相謝罪からまだ四半世紀だ
23
老木の落ち葉の空に白き花 泰山木は夢を浮かべり
28
農機具の 手入れを怠り立ち尽くす 俄農夫は反省仕切り
21
鳥の聲 仮名にしたるは 難しく 野辺に花あり 名前解ららず
15
九匹の猫が見えずに夏日へと寂しさ照らす農家の前へ
17
生活路
罅
(
ヒビ
)
が入りて 草芽吹き 大都市「殿」と 格差ここにも
15
絶え間なく揺れる焚火に見入れども燻る胸へ薪をくべたし
21
鴉とて見上げし空に舞ふは鳶羽の黒きに息を呑みたり
6
夏の陽に嵐も忍び咲く花へ答えを探す狭き道の辺
25
水底を素早く泳ぎ空へ舞ひ放つイルカの飛沫涼しや
14
偏見と 決め付けという 誰からも 共感されない 歌を詠む俺
3
食う前に冷やし中華へ母さんや辛子が無いと父が囁き
18
見て見ない ふりをしてると 思ってた 見えてないんだ この人たちには
4
横で寝る 娘と息子の ノナナール 俺が赤子に 寝かしつけられ
4
冷蔵庫に妻の作り置きし惣菜のなくなりて今日はスーパーにゆく
5
朝獲れの鰹と鯛へ糸の海苔生姜と山葵に升酒一つ
17
足跡も 残さず去った 君の跡 ありがとうかな さようならかな
9
母の縫う赤いかばんに飛ぶ音符スキップ弾ませ稽古の初日
30
父母の墓石に添えるおしゃべりを彩る如き金魚草かな
23
いつの日もみかんの皮を剥かず食む祖父の心は美しかった
20
カフェを出て傘を開いたその時に蓋を閉じてた終わりに気づく
21
クロスワードのルールをひとつも守らない 君の書評が読みたい
5
怖いねと皆で笑ったドアの外 鈍い輝き 今日はやめるか
8
寒いとか 暖かいとか 言うけれど ちょうど良いとき すぐ気付けない
12
1ページめくって何度も恋をする ブロンド 毛皮のコートのキャロル
11
心臓をムズと掴んだ真白の手 私はあの子に 今日も 明日も
10
あなたとのひとつひとつを一個ずつ終わらせていく今日も満月
13
流麗な足跡は酔っ払いの千鳥足だった
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