SSGK
19
20
投稿数
167

八歳男児と六歳女児の父。
日記として書いてみる。練習。

何度でも 踏まれて伸びる麦になれ 踏んでるお前は 水虫になれ
4
港町のスーパーにしか売ってないお惣菜を見に行く朝の
7
小さめの罪悪感が巣を作る レシート捨てるための入れ物
14
そこでまず相手の登記を確認し まだこの話サウナでします?
8
君が描く 仲間はずれのない話 見つけて渡す 黒のクレヨン
14
我こそは 語られなかった物語 現れなかった 約束の人
9
新人が発言のたび挙手をして もう何台もタクシー止めてる
11
君紡ぐ 物語の中 モブとして たまに顔出す 作業に従事
9
夜起きて 戸棚のクッキーぶちまける ここから私の物語を始める
12
とりあえず急須を通ったお湯を呑む 茶葉はなくとも湯呑みのぬくみ
14
絶叫のような静寂挟んで二人 陶器のカップを静かに下ろす
8
ルーキーにスポットライト明け渡し 主役降板 親になること
14
静寂のような騒音満たす街 誰の呼吸も助けぬままに
7
人類はいまだに生み出せずにいる ナンを乗せるのにちょうどいい皿
8
でもそこのコンビニすぐに潰れるよ 狛犬が言うならそうなんだろう
7
カマキリの卵が部屋で孵ること 親は密かに厄災と呼ぶ
12
そっと置く 真心込めて 作られた 泥の団子を 食べたふりして
13
ともすれば一度も境内見ぬままに 狛犬見つめる街の悠久
12
保育園 朝のホールで会釈する スーツのママの靴下サンリオ
12
自転車の後部席から風に乗り 歌声満ちる朝の路地路地
9
掻き鳴らす弦は全部が狂ってるけれど外さぬ魂の調律
15
3弦を4フレットで調律し 調和のための逸脱が僕だ
9
ごみ箱を空にしますか? はい/いいえ 聞いてどうするプラごみの日
7
餌箱を清掃中の鳥かごで インコがずっと何か言ってる
14
自転車の サドルに触れて 思い出す 犬の鼻先 湿度とぬくみ
14
これはもう コーラというより 氷みず ストロー鳴らし 君を待つマクドで
13
ハロウィンとインフルエンザ共に来て 静かに泣いてる6歳の魔女
23
イカのよう 適度な透け感 肌触り 服の例えに 魚介はやめて
13
コオロギに 思わず発した その声は 悲鳴じゃなくて 小型の雄叫び
12
透き通る存在感で佇んだ 僕だけされない画像認証
8