まいたけのバター炒めで ご飯食む CCレモンの酸っぱさ沁みる
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かの時や川の残し輝きて迷える道にぞわが身を委ね
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邦ちゃんの葬りの列をあとにしてコスモス園で涙を捨てる
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うつせみの袖触れ合えど言葉なし 秋祭りの遠く聞ゆる
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ミャクミャクの 悪評一変 手の平返す マーケティングに 踊る人々
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窓に張るヤモリのしっぽ半分にどこに忘れた差し支えないか
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木曽川の渓流に迷いいでたるは岩間をうねる白き竜なり
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蝉しぐれ残響とどめて耳の奥 雲議長をり閉廷の声
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朝風に秋の蝶舞う はらはらと 露草の青 空をうつして
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一年振りのライブ 姿が見え心に浮かぶ 「あなたを待っていた!」
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薄闇に夕刻の鐘鳴り響く 帰路の背を押す涼やかな風
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「お姉さんきれいだね」 友達に会う度に言う 本当に 焦がれる
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休みあけの朝はいろいろ重いです かばん、あしどり、まぶた、ためいき
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夕刻は 闇に染むるも 風柔し 尾を引く残暑 秋と共演
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だんじりを 挽きし先輩 ねぎらいし かしみんと串 岸和田の秋
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夕焼け見て 歌い踊るよ 明日もまた きっと午前は 洗濯日和
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ここにただ沈黙だけが鎮座する人生ライフに非ず神秘に非ず
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舞いおれば蝶舞いおればおれんじの緋色の花の花のうてなに
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死のほうが幸福だから如何せんキミは勇気が出ないのでしょう
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連れてって!あんまり違いないんです!え?粗大ゴミは今日じゃない!?
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逢いたくて ただひたすらに 恋しくて 無事でふたたび ここで逢えたら
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夢は夢のままにしておくすこしだけ小さな歩幅でゆっくり歩く
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山登り 山頂からの 絶景は 川や電車も ジオラマのごと
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寂しくない 夏との別れだけは 想う晩夏
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それは闇これは光といつまでも パッチワークな僕の人生
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わかれまでいっしょうけんめい話す子の横顔のさきの柱時計は
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秋空に 雲過ぎ去りし 風そよぐ 暑さ和らぎ 茜に染まる
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真っ青で海か空かも曖昧な世界に君がぼうっと立って
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照れながら話す恩師よ 阪神が勝つと今でも甘くなるって
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伊右衛門の 大大吉よ お初です 大吉の上が あったと知る今日けふ
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