ある人の逝去を受けて父が言う これでまたひとつ昭和が消えたと
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現実を見失えば 誰だって たやすく幸を手に入れるだろう
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くらぐらと寄生虫館に君眺む権之助坂には鰻の香立つ
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修理済み お護りブレスレットを身に着くる ホッと安心 「私は最強〜♪」
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高い日を臨みて起きる寝不足で 強制ハッピーYMCA
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午睡して邯鄲の夢に彷徨へばうちあふぎたる君をや見らむ
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今日の日は番組ごとにミスターの生涯を追う幾度ともなく/哀悼の意を…
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股関節手術を終えて二年過ぎ 転ばぬように転ばぬように
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白鷺の飛び行く空は梅雨曇りハルジオン咲く通院の道
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可愛らし小鳥さえずる 左から?右から?それとも我が耳鳴り??
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プレミアムロールケーキぐらいゲットしたひ ローソン夢の盛りすぎチャレンジ
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あしのうら 触れる ちま猫のにくくう肉球は とってもあったか ねむりをさそう
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雨降りの次の日の朝吹く風がほんのり湿って六月なんだと
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あり合わせちゃっちゃと作る旨い飯のような出来をながめ歯磨く
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朝夕に作る大物兄からはマインクラフトアイアンゴーレム
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森タワーの背にはひつじぐもたちが 自然あるのよここは東京
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雫落つファミリーマートの軒下に もうすぐ梅雨かと夏を想いて
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人生の縮図を見せし白球のスポットライトの陰の『洗心』/合掌長嶋茂雄
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雫落つファミリーマートの軒下に 今は梅雨かと来夏を想う
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鈴蘭の広がりし庭夕まぐれかほり纏いてその人思う
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雨上がり香り立つのはアスファルト 過去になりしは昨日の憂鬱
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搭乗口「8」をさがして 右往左往 乗り遅れる わけにはいかない
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忘れ物届ける朝や忙しき 遠いよ学校勘弁してよ
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庭に落つ靴下なんで履かないの シューズの中の裸足を想う
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推し活で財布空っぽでもいいの現実逃避必要経費
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来年の約束をするうそつきの舌と右手に踊らされてる
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たれひとり解かれぬ字もてかはす文ひとに知らゆな燃ゆる思ひを
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落ちる陽が君の影だけ連れてきて  触れてたしかに 指先に熱
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外を見る猫のあたまを見つめてる私を見てるまた別の猫
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会いたいよ 君の写真に語る夜半よわ この声はもう届かないけど
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