陽炎の幸のひととき晴れの日に風に揺らるる夏椿かな
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長雨降る梢の奥に籠りつつ世をば見つめる鳶の寂しさ
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手入れなき 庭に雑草蔓延りて 無精な倅と亡き父母笑ふ 
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折りたたみ 傘を鞄に 入れている ような男が 俺は苦手だ
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やわらかい きみのちかくに いるときは おれのきもちも やわらかいのな
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正解が わかっていても 間違って そう簡単に 距離をつめない
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暮れなずむ山並を背に巫女ちゃんの葬列は行く飯森の野辺
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聳え立つ白馬岳の麓にぞ静かに眠れ甲斐信濃巫女
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暮れなずむ飯森の野辺枯芒風に吹かれて葬列は行く
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ドジャースの勝ちのニュースを抱いて見る夢の覚めなひ月曜の朝
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母親が「自分でトイレできるよになるから」言うの泣けてしまった/介護
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自転車の下りに冷えて辿り着く熱き天ぷら蕎麦の沁みたり
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明日こそは 上手く捕ろうと グローブを 広げ革の香 かいで目を閉づ
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水筒の水垢写しまたも聞くエーアイの言う正しい洗浄
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標高差500m下りたり麓に温む自転車と我れ
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野辺山の麓へ下る自転車にくしゃみ響きし寒き朝かな
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沢水に顔を洗えば霧晴れて青空近し高原の朝
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九十九里浜にて二進法のポケベルごっこする相手が欲しい
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塵屑が 戦の種に 再度問う 未来に向ける 平和の意味を
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ちさき孫 キティの雨傘嬉しくて 小雨降る中ぴょんと小躍こおど
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望むとき 死は訪れず 光差し 景色の中に 死を探し見る
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気怠くもサボることなきテノールパート 今は昔 望郷の歌 
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白樺の森の沢音に霧の朝ホーホケキョウの谺なるかな
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虫歯など 治せぬほどの 苦況にて 浴びたる酒は 吾を蝕み
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古希くれば 早く死にたい この日本 政治家どもに 骨身削られ
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人生で一番シクラメンを見た頃 墨とバレンを持ちながら 
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一人時間 七日分のパックして 終わる日に 貴方に会えて 二人の時間
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バラックの 家に住んでた 友人の 祖母暗がりに 見つめし我を
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ダンボールの 敷地に脱いだ 厚底のブーツ 家なき女性の前に
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なんという 便利になれば なっただけ 不便なものも たまに恋しい
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