Utakata
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うるとら凡人
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関西在住のいい加減オヤジです。どうぞよろしくお願いします。
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美しい夜のビル街 父さんが一所懸命がんばっている
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目覚めれば隣の人に寄りかかりお疲れですか?と優しい紳士/帰りの通勤電車
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泣きじゃくる子の口に手をあてがってアワワとやればインディアンになる
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たわいもない問いかけに「うん」と答えると「うん、て何よ」と聞いてくる/三歳児
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卒業の単位不足に青ざめて飛び起きる夢 老いてなお見る
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古本の擦れて黄ばんだページには私の過去も染み込んでいる
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何となく浮かんだ歌は好きなのに苦労して詠んだの今ひとつ
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苦労した君の笑顔は何倍も他の
女
(
ひと
)
より輝いている
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突然に降られ駆け入る雨宿り ほのかに過ぎるやさしい時間
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宇宙では
塵
(
ちり
)
に過ぎない私でもベテルギウスを心配してる
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引き裂かることとも知らず母さまも早くお乗りと明石姫君/『源氏物語』の明石姫君を詠む
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紅
(
くれない
)
の
末摘花
(
すえつむはな
)
の面影に秘めたる誠なお色褪せず/『源氏物語』の末摘花を詠む
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東京はやっぱりちょっと馴染めない 空の広さが全然違う
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業平
(
なりひら
)
か はた団子屋か まっすぐな
言問橋
(
ことといばし
)
の名前のいわれ
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朝のバスいつも乗ってた女子高生 久々見れば素敵な大人に
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文鳥に
逆剥
(
さかむ
)
けむしられ跳ねのけるまた降りてきて逆剥けねらう
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何彼
(
なにかれ
)
とやたらにキレる老人に過去に歩んだ生き様を見る
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スーパーで老いた夫婦がカート押す遅い歩みも背のあたたかい
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ちっぽけな喜び見つけ話す君 どの言葉より君らしくある
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ひたむきに生きる彼女は幸薄い女であると言われたくない
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藤原の
都人
(
みやこびと
)
らの話し声聞こえるような
大和三山
(
やまとさんざん
)
12
万葉の面影見ゆる
鞆の浦
(
とものうら
)
波おだやかに
海人
(
あま
)
の釣り船
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しなやかに動く美人のきれいな手 優しくもあり冷たくもある
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しつこくて威張りくさってケチなやつ お水の女子にモテない男/北新地にて
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この前と同じ服だと恥じる君 たとえ媚びでもちょっと嬉しい/北新地にて
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かまきりの小さいうちは臆病で大人になるとくそ生意気に
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麗しさを内に秘めたる
蕙蘭
(
けいらん
)
の摘む人なくてやがて萎れゆく
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静かなる
緩徐
(
かんじょ
)
の調べ 泣いているのか笑っているのかモーツァルト
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漆黒にほのかに見える光のごとブルックナーの調べ優しい
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窓枠に並んだ帽子小さくてお行儀のよい幼稚園バス走る
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