うるとら凡人
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関西在住のいい加減オヤジです。どうぞよろしくお願いします。

ラフだけど所々にエレガント さりげないのに美しい君
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あたたかな暖炉の部屋の窓からは冷たい雨のピッツィカート
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帰るたび発展進むふるさとに嬉しくもあり寂しくもあり
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ガチガチと歯が嚙み合わず雪の上足踏みもするヴィヴァルディの冬
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年明けの仕事始めの早朝に長い一年されど一年
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表情は変わらなくても人形はいつも何かを考えている
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終電を一人降り立ち人気ない暗いホームも心ほのぼの
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あたたかい部屋から見える雪景色動かぬ寒さが絵画となりぬ
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しんしんと降りつむ雪の冷たさに私のこころはますます燃える
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新しき年の初めのためしとて酒を飲んではごろ寝するだけ
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おめでとう年が明けたよおめでとう今年はきっといいことあるよ
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混沌の年が暮れゆくの祈り来年こそは幸多かれと
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連休が明けて年始が月曜日これは最悪すでに憂鬱
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春秋に富む者たちよ思うより時は短いおろそかにすな
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年月は新しくなり吾輩は古びるばかり生きているから
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真っ白な来年の手帳うれしくてまずは会社の休日を記す
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声もせず姿も見えず風だけが吹き抜けていく真冬の校舎
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絶対に妻より先に死にたいが今すぐというわけでもないが
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あのころと同じきれいな君はさぞ優しい夢を追いかけてきた
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結婚に失敗したと言う君はそれでも前をひたすらに見る
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再会のかつての職場のマドンナはチーママになりなお妖艶に
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逢引を終えて立ち去る冬の道コートの内に残り香ほのか
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風邪をひき七日寝込んだクリスマス二度と食わないアイスのケーキ
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花よりも実を見てくれとヤブコウジ冬の景色は一人舞台に
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この道はどこに行くのか分からないでもひたすらに歩いていこう
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そろそろとゆっくり歩く氷上にそれでも転ぶヴィヴァルディの冬
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ばらばらと花びらが散る山茶花さざんかは花ごと落ちる椿つばき羨む
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寒風に夏のベゴニア晒されて開いたままの花が固まる
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あなたとは二歳差になる五ヶ月間だからどうってことはないけど
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携帯もスマホもなかったあの頃は心の中で会話をしてた
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