うるとら凡人
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関西在住のいい加減オヤジです。どうぞよろしくお願いします。

宇宙ではちりに過ぎない私でもベテルギウスを心配してる
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引き裂かることとも知らず母さまも早くお乗りと明石姫君/『源氏物語』の明石姫君を詠む
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くれない末摘花すえつむはなの面影に秘めたる誠なお色褪せず/『源氏物語』の末摘花を詠む
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東京はやっぱりちょっと馴染めない 空の広さが全然違う
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業平なりひらか はた団子屋か まっすぐな言問橋ことといばしの名前のいわれ
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朝のバスいつも乗ってた女子高生 久々見れば素敵な大人に
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文鳥に逆剥さかむけむしられ跳ねのけるまた降りてきて逆剥けねらう
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何彼なにかれとやたらにキレる老人に過去に歩んだ生き様を見る
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スーパーで老いた夫婦がカート押す遅い歩みも背のあたたかい
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ひたむきに生きる彼女は幸薄い女であると言われたくない
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ちっぽけな喜び見つけ話す君 どの姿より君らしくある
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藤原の都人みやこびとらのささやきが聞こえるような大和三山やまとさんざん/藤原京跡にて
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万葉の面影見ゆる鞆の浦とものうら 波おだやかに海人あまの釣り船
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しなやかに動く美人のきれいな手 優しくもあり冷たくもある
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しつこくて威張りくさってケチなやつ お水の女子にモテない男/北新地にて
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この前と同じ服だと恥じる君 たとえ媚びでもちょっと嬉しい/新地のケイコちゃん
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かまきりの小さいうちは臆病で大人になるとくそ生意気に
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麗しさを内に秘めたる蕙蘭けいらんの摘む人なくてやがて萎れゆく
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静かなる緩徐かんじょの調べ 泣いているのか笑っているのかモーツァルト
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漆黒の宇宙に見える光のごとブルックナーの調べ優しい
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窓枠に並んだ帽子小さくてお行儀のよい幼稚園バス走る
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道端に雀の子あり拾って帰るも手当叶わず庭に墓あり
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花の名を知っているのはイイ男 銀座のママが言ってたらしい
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長編の夢の世界を駆け巡る旅から戻り心は虚ろ
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通勤の走行音に揺れ動く重ねた月日何ら悔いなし
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真剣に惚れているこそ不器用でぶっきらぼうな男の純情
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金曜の君はきれいだ でも僕は月曜の君がいちばん好きだ
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それじゃまた、とは言いつつも心では終わりの予感 最後の笑顔
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この夏をがんばってきた落葉たちもう戻れない空を見上げる
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若者が語らい笑う誰もみな誰かの過去で誰かの未来
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