うるとら凡人
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関西在住のいい加減オヤジです。どうぞよろしくお願いします。

ちっぽけな喜び見つけ話す君 どの姿より君らしくある
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藤原の都人みやこびとらのささやきが聞こえるような大和三山やまとさんざん/藤原京跡にて
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万葉の面影見ゆる鞆の浦とものうら 波おだやかに海人あまの釣り船
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しなやかに動く美人のきれいな手 優しくもあり冷たくもある
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しつこくて威張りくさってケチなやつ お水の女子にモテない男/北新地にて
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この前と同じ服だと恥じる君 たとえ媚びでもちょっと嬉しい/新地のケイコちゃん
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かまきりの小さいうちは臆病で大人になるとくそ生意気に
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麗しさを内に秘めたる蕙蘭けいらんの摘む人なくてやがて萎れゆく
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静かなる緩徐かんじょの調べ 泣いているのか笑っているのかモーツァルト
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漆黒の宇宙に見える光のごとブルックナーの調べ優しい
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窓枠に並んだ帽子小さくてお行儀のよい幼稚園バス走る
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道端に雀の子あり拾って帰るも手当叶わず庭に墓あり
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花の名を知っているのはイイ男 銀座のママが言ってたらしい
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長編の夢の世界を駆け巡る旅から戻り心は虚ろ
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通勤の走行音に揺れ動く重ねた月日何ら悔いなし
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真剣に惚れているこそ不器用でぶっきらぼうな男の純情
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金曜の君はきれいだ でも僕は月曜の君がいちばん好きだ
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それじゃまた、とは言いつつも心では終わりの予感 最後の笑顔
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この夏をがんばってきた落葉たちもう戻れない空を見上げる
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若者が語らい笑う誰もみな誰かの過去で誰かの未来
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大好きで話したいこと多いのに言葉が出ない伝えきれない
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道ばたの仰のけの蝉この夏をいっぱい生きて命を終える
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嫌だとて会社を辞める京大卒 一年経たず何が分かるか
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登校の列の歩みが速すぎてずっと小走りの小さな子たち
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この夏の思い出ひろう間もなくて急かせるようにお日さま沈む
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女郎花オミナエシ その名があだに 誰にでもなびきはしない気高き美人/花言葉
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叱ったらなぜか好かれたことがある上目遣いの父のない
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何気ない会話のなかと何気ない仕草のなかに君の本当
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水たまりにボチャンと入る子の姿 懐かしくあり眩しくもあり
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野暮天やぼてんをあえて装う風流士 据え膳食わぬ男の美学
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