うるとら凡人
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関西在住のいい加減オヤジです。どうぞよろしくお願いします。

大好きで話したいこと多いのに言葉が出ない伝えきれない
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道ばたの仰のけの蝉この夏をいっぱい生きて命を終える
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嫌だとて会社を辞める京大卒 一年経たず何が分かるか
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登校の列の歩みが速すぎてずっと小走りの小さな子たち
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この夏の思い出ひろう間もなくて急かせるようにお日さま沈む
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女郎花オミナエシ その名があだに 誰にでもなびきはしない気高き美人/花言葉
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叱ったらなぜか好かれたことがある上目遣いの父のない
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何気ない会話のなかと何気ない仕草のなかに君の本当
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水たまりにボチャンと入る子の姿 懐かしくあり眩しくもあり
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野暮天やぼてんをあえて装う風流士 据え膳食わぬ男の美学
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台風の進路予想はいつ見ても大きくなると錯覚をする
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遅い夏汗ばむ頬にそっと風 秋を探して空を見上げる
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ぜいたくに育つ子猫は煮干し食い頭と骨をそのまま残す
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名刺見せキラキラネームとからかわれこの新担当者に罪はない
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ラウンジで好きな武将とニッポンの歴史を語る女優の卵/銀座にて
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若者よもっと偉大になればいい 恋はあとからついてくるから
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どれほど激しく暴れても甘噛み忘れぬその犬の優しさよ
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ばったり会い声かけそうになったけど朝の電車で会う人だった
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人生はアナログだから「まあいいか」それがあるから味があるらし
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ヒョウ柄のバンドに替えた腕時計少しだけれど妻若返る
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命なき物にもこころあると思う共に過ごしたやさしい時間
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特別に意味はないけど何となく昔住んでた社宅を見に行く
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カメムシとセミとが同じ仲間とは セミらはそれを認めているか?
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共にいるただそれだけで親孝行 子らが離れて初めて知った
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二人して花火見ているどちらかがいつか残ると考えもせず
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同級の彼女が観たいと言ったのはボクの知らない大人の映画 /『カサブランカ』
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スコップにくっついてきたありだけどおまえ帰る道は分かるのか?
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ご機嫌に口ずさむ歌 途中から歌詞が分からずふんふんふんに
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一つずつ静かに落ちてこの夏の思い出刻む線香花火
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帰り着く家の明かりがほのぼのと今日の終りのうれしい時間
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