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小町草むらさきしきぶ名もゆかし 庭にしなだる秋の夕暮れ
6
鈴の音 響かせ歩く 山道を 背中をたたく 黒い大きな手
3
盆の夕 墓を離れて 振り返る 見知らぬ影が 手を振っている
6
朝七時 洗濯物を竿にかけ 八時半には乾く夏風
12
和歌の場に俳句川柳顔を出しカオスの世なり言霊の国
9
ゴクゴクと駱駝のごとくビール飲む豪快な君のもういない夏
9
雅なる字はお人柄そのままにまなじり濡らす入院の文
14
バテぬよう家事をこなせば遅いこと今夜もきっと睡眠短し
14
あしもとに そっと ちいさなあたま乗せ ねんねするのが ちま猫ちゃん流
17
仏塔の相輪かすめ秋つばめ 甍の波を遠く見下ろす
7
忙しさに震えれる手を抑えたり今か今かと嗚咽が溢れ
4
頻尿も 役に立つんだ 夜中でも スマホ開いて アメリカ株価
4
独り身も 慣れれば楽し 今日もまた 自然と戯れ 磨くぞ五感
5
取り立ててすることのない夏休み掃除を後回しにして昼寝
3
軒下にスズランテープを巻き込みし洒落た
玄鳥
(
つばめ
)
の巣に雛が鳴く
13
宵闇へ絹の糸裂く不如帰 ひと鳴き残し闇に溶けゆく
7
よろこんでいいのか米価たつぷりと用水路には真水ながれる
10
助手席に梨二袋センサーがダレカイルヨと促すベルト
9
青ネギのリボベジ挑戦三日目に 一センチも伸び爆毛の予感
13
聴きにゆく添水の木霊詩仙堂 浮世のちりを忘るる心地
6
身の丈で暮らす晩年蟬しぐれ 過ぎにし日々を遠く愛しむ
7
クワガタを捕りし裏山 ゴルフ場 今も昔も我れは行きたり
6
しらけ鳥飛ばす私に伝えたいその積み過ぎが墜落まねく
7
参道の端でくつろぐお寺猫 近づくと撫で待ちで腹見せ
18
敗因はあなたが植えた夕顔の蔓がこの胸に絡まったから
9
あとは尾をつければ完成するはずが残った部品は翼が二つ
6
「恋をした」 早退理由とするならば空の青さを忘れない午後
22
朝顔の 葉の艶めきは 夜露かな やさしく撫でて 産毛に触れる
15
坂登る坂を下ってまた登るいつかご飯のおかわりを待つ
6
風邪引いた 次に思うのは 嬉しいな 仕事を休む 理由が出来た
5
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