Utakata
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冥夜の猫
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秘
(
ひそ
)
と咲く黒き
花葉
(
かよう
)
の寒葵 罪を
孕
(
はら
)
んだ恋の似姿
6
春風に枯葉散るかと目をやれば地味な
蛾
(
が
)
の舞う華麗なワルツ
6
大波が逆巻く時代だとしても 君の言葉が私の錨
19
数字追う日々の隙間に花を
愛
(
め
)
づ 心の棘も無心に還り
7
見慣れない双葉芽吹いてもしやあの、黒い種からオシロイバナが
5
病ある薔薇譲り受け奮闘す 馴染み始めた剪定鋏
12
ひっそりと白詰草の揺れる道 花冠にはしゃぐ子らの幻影
7
葛藤を抜けた五月の夜の淵 熱い瞼を風が撫ぜゆく
7
星渡る夢から夢の渡り鳥 潰えた夢は誰が弔う
8
憐憫の闇を深掘る名人がその深淵で仰ぎ見た空
3
降り頻る君の涙を肩に受く 白き小壺よ静かに眠れ
6
風薫る散歩道ゆく車椅子 祖母の手触れし紫の花
12
今は亡き歌人の詠んだ透明な凪の世界に心あずけて
11
鳥籠の鳥にはなれぬ 青天にそぞろ蠢めくこの旅心
7
独り生く この寂寥を手放して 心開いて生きてみようか
10
軽やかに春から夏へ渡りゆく花の女神の
足跡
(
そくせき
)
を追う
15
闇雲を貫き光る満月に遠く平和の祈り捧げて
9
柔らかく萌ゆる若葉の切れ間より望む湖上に小舟きらめく
12
尾根道に初夏の風巻き上がり 我が気鬱ごと吹き散らしゆく
9
地図もない自分探しの
流離
(
たび
)
の果て ようやく僕はここを見つけた
5
小夜ふけて歌集を
捲
(
めく
)
る指を止め 手編みの薔薇の栞を挟む
7
ゆったりと
腕
(
かいな
)
広げる大銀杏 葉擦れの音に心澄みゆく
13
裏山の険しき
径
(
みち
)
のその先で 天に
聳
(
そび
)
ゆる大樹と出会う
3
炎上のツイ見て学ぶ疎外論 人は理解の中で生きてる
3
得意気に指摘したのに勘違い 慌てふためき火消しに奔る
4
夜色のビー玉つまみ灯にかざす 心映して揺れる天河
10
初夏
(
はつなつ
)
の風に誘われ見上げれば 真白の小花 甘く
枝垂
(
しだ
)
れて
7
ヤッホーと街に木霊す昼下がり 幼子達は何して遊ぶ
10
輪郭も眉も額の
黒子
(
ほくろ
)
まで 他人の空似 心乱れて
7
焼け落ちた瓦礫の街に星降りて 平和の国はあまりに遠く
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