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生と死は生と死として生と死のどちらに心引き締まるのか
11
ラーメンを続けて二日食った後 煮物の味が分からず焦る
9
白色のスケッチブックを汚せずに 加筆できない過去を生きてる
8
密やかに文化なるもの永訣し滑稽な世に澄まして混じる
13
稼動する他人の生をあまた観る老い始めても止まぬ業あり
15
人
好
(
す
)
けば どこか心が ざわつけど
杞憂
(
きゆう
)
に過ぎぬ 幸せとなれ
11
寒けれど 寒さの中に 風情あり ため息一つ
気霜
(
きじも
)
に変わる
17
芳
(
かんば
)
しく 色鮮やかな 草餅を
拵
(
こしら
)
え送る
九十の祖母
17
家族でのイベントなりし餃子包み 今はひとりで老い二人分
29
雨と恋 ふるかふられるか それだけの違いなのにさ、なんで涙が
11
終業後「ほしい
一首
(
ピース
)
」と格闘す外は強風シナプス燃やし
17
題∶「納期の返事」 進捗を 問われるたびに 揺れ動く まばたき語る 不吉な兆し
16
雀二羽 ぷっくり膨らみ 植え込みに 天敵のない 青空の
下
(
もと
)
41
記念日に 親孝行にと 花束を くれたいろいろ 少しは返せた?
8
背後母 兄弟たちで ゲームする 皆こんなに 大きくなったよ
7
聳え立つ 頂上出づる 日の出背に 鷹の麓に ナスの煮浸し
10
帰り道 友と古着屋 来てみれば 安値だけが 目につく私
8
悲しさとは 笑顔があるから あるのです 世界が途方に 暮れてしまっても
8
おひざはね さいこうなのよ やわらかくて あったかくって ねこの
しふく
(
至福
)
よ
20
日々追われ中途半端な子育ても
姑
(
はは
)
の愛にて子等健やかに
29
やわらかに 愛するみたいに 軽やかに わたしの生を抱きしめたかった
7
初春のカラオケ始め誘われて「さもありなん」といそいそ出向く
20
「わたしのお母さんはおばあちゃんです」ちょっと恥ずかし次女の作文
29
今は無き仕事は「写植」子育て期 追い立てられし日々の懐かし
27
ドビュッシー 太宰治へ 凡人の 嫉で喚いて好意で泣いてる
5
江の島に春訪るる如 咲きぬ睦月の ウインターチューリップ
22
卓上を 彩る真紅の ポインセチア ひとひら葉落つ 感じる命
12
はりぼての足でこのまま駆けてってほんものを見たい ぜんぶぜんぶ見たい
8
風一つ若葉香ってランドセル掲げし子ども足取り軽く
10
美術館歩き疲れてくたくたよ明日は寝るぞ思う存分/大塚国際美術館
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