蝉しぐれ杜の緑を震はせて ふっと途切れる風のゆくへか
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この十年体重変化ないのだが 肥えましたねと知人に言われ
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媚を売る本の背表紙覗く秋 栞の紐が小さく揺れる
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しゃらしゃらと風とお喋り吾亦紅 そっと寄り添ふ影の愛しさ  
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ポケットの ない君みっけ 微笑んだ  何も入れずに 何も出さずに
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誰からもいいねをもらえない僕にコメントがきたひとこと「死ね」と
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水溜り 音なき校庭 寂しげに  降水帯の 罪ぞ恐ろし
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オヤツまで ここでねるのよ ちま猫ちゃん おひざのうえよ あったかいのよ
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洗濯が やっと出来たよ 昨日は  乾かないのは 我が身と同じ
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珊瑚樹の赤き実に降る雨止まず雫滴り鳥の声せず
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秋桜は宇宙のアンテナ「ワレワレハ」ハローと揺れる野原のなかで
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気がつけば話が通じぬ我が父に 詫びる気持ちに悲しみも棲む
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しまう前の風鈴に携帯扇あてる 夏の静かなさよならの声
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うたかたのうかびたゆたふひとのよにおもひとどかばあきらめのつく
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山田守(も)る仮庵の床の寝(いね(稲))がてに穂波を渡る小牡鹿の声/擬古短歌
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草刈りをなくす真理は空の果て想いは募る鎌は答えず
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棚田守(も)る賤(しづ)もや袖に宿すらむ姨捨山の秋の月影/擬古短歌
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たくさんの真白な風船解き放て白球勝ち取り歓喜のドーム
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ファストファッション 裏の裏その裏がわは、声なき人の手と手と手
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この巣には、生まれたかったわけじゃない。ホオジロ真似て、カッコウと鳴く。
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妻とゆく銀婚の旅 目をとめし手鏡見ては棚田のあはれ
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吸盤がくっつく大気重いなと思い引っ張るほんとに重い
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駅スタバ向かいの男女睦み合うコーヒー啜って平和な地獄
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もう秋ぞ? 闇夜に羽音耳元で 二度寝できぬぞ 退治するまで
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置き去りの原チャの籠に捨てられた紅茶の缶も秋の彩り
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今日も雨 夏は終わりか 紫陽花が切り戻されて我が庭に咲く
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なにもない単色の浜に立ちつくす 大波引いてみな消えうせて
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手つないで雷の夜眠ったね あのぬくもりにまた遇いたいな
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形見分けと渡されている衣装箱 帰ってきたら何を着せるの
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神さまの気まぐれですか 地を揺すり海波立たせもてあそぶなど
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