占いを頼って探すくらいには貴方のことを切望してた
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三十一みそひとに 個々の想ひを 吹込みぬ 替ゑ歌かえうた作りに似通ふ短歌
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あの人を好きだった過去も悲しいし、好きでない今の自分も悲しい。
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ケージの隅眠ってる君の小さな耳、私のため息でぴくっと動いた。
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雨の夜の牛丼屋にて一人飯。リップの『ONE』が寂しく染みる。
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義を為せば民は刃紋の覇を恐る抜かずに収めよ真の知者たれ
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暴君と化した主は斬り伏せよつるぎささやく妖気を帯びて
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ヒヨドリや掴む小枝に揺れながら見上ぐ紅梅かをる蜜舐め
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風寒み辛夷の蕾固くして照らす街灯早春の宵
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ニュース見ず皆既月食に気付く夜我が庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり /喜撰法師 8/100
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ヤバ過ぎる変な短歌を詠んでみる バースジャンプだ 歌人の彼方へ
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旋律に乗せて今しかない声を放て 夢中で 忘我の先で
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語りては心に沁みる昭和歌あなた私も未だ若かった
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庭が枯れ祖父が死んでもチャルメラは妙な速さで町を巡って
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複数の国語辞典を見比べて幸せを定義するナカムラ
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ひたすらに 下腹あたたむ 月数日 ときどきねこも 乗ってくれたり
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あな素晴らしきしたたかさ 何れの時に 御身をほふる矢となりし
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春巡るバス待つ子らの青き列 畳みし羽根におにぎり忍ばせ
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膝の上 愛惜眠り まだ遠く
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影なれば消ゆべきものをまなこなる濃き紫は愈々いよいよ深し
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まばゆさに心も白く霞むとも焼きつく青は褪せぬ形見に
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不調さへ歌をうたいて超えようと腹の底より声放つのだ
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リンゴ酢と梅肉入りの飴ちゃんで体を起動さすダルい春
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夜熱海 想う可惜夜 横顔に
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春なのか冬の残滓の中なのか三寒四温のVAR
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音楽を止めて地元を歩いたら意外と静かで意外と寂しい
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聴こえたの だからわたしはここにいる きみよ見つけてはやく気づいて
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悠久を生き延びてただひたすらにあなたのもとに帰りたかった
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感触のかけら 集めて縒り合わせ作り上げたるときの楽しさ
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中腹を越して麓にかかる雲あの辺りなら歩いて行ける
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