あと三月しかない命想いても愚かに自己を迷わすばかり
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ケンタ鳥ナイフとフォークで食べるのが 私の流儀 貴族ですから(指に油が嫌)
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一年に二回ぐらいはケンタ鳥 たまに食べるとしみじみ美味し
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翌朝のバケツの底のくれなゐのみづに咲いてる花火屑の花
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吹雪まん疲れた身体に沁みわたる ヤマザキ製がことによろしき(プレゼント対象外?)
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幼子の記憶にだけまだ生きている 赤く大きく迫りくる月
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隣室の女の横でわふわふと笑う男がみている夢は
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あの席でちいさな夕日を見るたびに私がいること思い出してた
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稜線をすべる素肌のなめらかさ もてあます夜 青満ちる部屋
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背中にはまだ君といた海の跡 日焼けの羽をシャツにしのばす
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「また次回」 君の口から こぼれ出た 細き糸でも 途切れぬように
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幾たびか 走り去る我 見送った 君の心も 同じだったか
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涼風が 朝夕吹きし 長月に されど酷暑は 未だ腰据え
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長月の 嵐吹き荒れ 東京も 我は金策 集めに惑い
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いつでもと 夢持て歌う 幸夫翁 長月の朝 往くを惜しむ
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おじさまの轟くくしゃみを皮切りに口数を減らすおばさまの口
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晴天を 夏の戻りを 歓迎す如く 蝉時雨の 雨後の朝
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ふと光るスマホのガラス太陽の日が跳ね片目ギュッとつぶりて
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屈辱も 恥も忍んで 地を這えば いつか天から お声がかかる
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愛すれば すべての憂い 消えてゆく 愛するだけで 幸せになる
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人生が 永遠だとは 知らなんだ 死んで花実が 咲くもんですよ
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面倒な 手続きばかり 多すぎて それが嫌なら 息もできない
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パートでも 六日教習 受けるなら 資格もらえて それがどうした
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恐い人 威張ってる人 偉そうに 支配していて 止める人なし
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監獄か 軍隊なのか 命令に 従わないと えらい怒られ
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温暖化 炭酸ガスの せいにして 人類でしょう 燃やしてるのは
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冬なんか 嫌いなんです できたらば 夏よ続けと 秘かに願う
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シャトレーゼ アイス食べたら 怒られた 一日二本 食べたらあかん
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青嵐あおあらし 連れて来たるは あの人の  たばこの香りと 新しき情
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棒飴を子供がねだる秋祭り僕振り返り君は小走り
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