私より白いあなたの手の甲を羨み 重ねて暑がられたりしたい
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一度でもした過ちと罪消えぬ やり直しても一生背負う
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近く見て遠くを見てから近く見て 満足したから左右を見てない
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なにもしない日の夜になって悩み出す なにかはできたはずだということ
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指先で消してしまえる仲ならば 消しておくよ早く寝たいし
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汚れても構わぬ服でストレッチむくみ腰痛軽くならんか
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泥汚れ洗ってみれば傷が見え芋と人とは似てるもの也
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夕餉時バタバタバタとヘリコプタ夜の有事を思わず想う 
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セリカには たしか五人が座れたが 馬鹿騒ぎにも 似た寂しさで
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よく来たね 1人で来れたの?こわかった?100エーカーの森からここへ
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入浴剤 やめるか迷い 節約で 癒しの時に やっぱり要るな
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悔しさで涙を流す幼子の 結ぶ口元そっと撫でる
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では逆に、孤独じゃない死なんかある? DIY葬セットをポチる
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風渡り薄紫のジャガイモの花ゆらめきて収穫間近か
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ラベンダーブレンドの湯に浸かりたい ねこ抱きしめても だいじょぶだろか>アロマNG🐱
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路傍にも小待宵草ユウゲショウとりどりの花ひそやかに揺れ
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離れてる君を月見へ誘っても「当地は曇りと」つれないライン
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品切れのよなよなエール 晩酌に振る舞う君の仕業だったか
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中継の スタンドに見る 祈る母 初恋の人 昔と変わらず
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四粒の金平糖のそれぞれの愚痴を聞くうち飛べなくなって
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舗装路に青梅コロリ転がっていつか誰かの孤独のようで
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梅の実の シロップ漬けを 作り終え 氷砂糖が 優しく溶ける
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そっちへは行きたくないのそれなのに明るい方へあかるい ほ う へ
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仕事終え 外に出てみて雨模様 少し前まで桜咲いてた
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生命線短くたって落ち込まないでよ 僕のをちょっと分ければいいじゃん
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願わくは暴れることなく塩梅あんばい良く田畑野山に雨もたらせよ /梅雨入り
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老ひた鯉 がぼと呑み込む芥藻あくたもは かてにはあらで虚し吐き出し
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気まぐれでモーツァルトを聴いてみるわかったようなわからぬような
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影が濃い 都市の真上に置かれてる シビックひとつ 美しき四辺
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雨滴打つ濁った河の水面から 歳老ひた鯉 がばと口開く
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