鷹上 鏡也
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数を数えられない
短歌集販売開始しました。詳細はTwitterより。

汚泥みたいな思念の渦から逃げるべく短歌を書き置いて去る
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食べても食べてもこころが満たされることがなくてまた菓子をつまむ
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今日のごはん何にしたの?とかそれとなく聞いて私もそれ食べようかな
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こんなにも心が痛いのは、あなたを好きだという証明でよかった
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救いとかそんなものに興味はないが、どこで売ってるか教えてください
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私を見つけた愛しのドッペルのきみも夜をすり抜け別の陽だまりへ
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消えたいと願ってネガって呟いてそれでも変わらず在り続ける生
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一等星になる夢が見えた夜 今が一番若いのだろうし
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酒で潰れた黎明のさなぎに朝ごはんだよ、と囁く仕事
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足が透けて観測者になって残りは副音声でお楽しみください
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じりじりと私に穴を開ける視線は太陽かあなたのまなこ
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暗がりの街灯を受ける味気ない歩道橋は天国への階段
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瞳孔が狂っちまって弾けた光る夜景が懐かしくて惜しい
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もう決めた 研鑽積んでこの歌を研いで磨いてあんたを殺す
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ぬいぐるみとかかんざしとか抹茶とか パンケーキ とか わたしにはないのに
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おさかなのビスケット頬張ってみても雨は止まないしきみもいない
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この腕を手当てするのがきみならば、だなんてもうない希望に咽ぶ
5
お守りに買ったエメラルドのピアス きみだけがいない信仰あいしているのに
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さようなら! 愛も永遠とわも一生もどこにもないことこその証明
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歪んだ視界とふらつく足元と汗ばむ背中が鬱陶しい朝
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撃ち抜けないほど 貫けないほど鈍い言葉で誰が殺せるのかなんて
5
丸くなった思考と鈍った創作とそれでもきみとの恋をやめない
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霞む目と頭に痛い白日 赤い充電 過去になったアラーム
3
目一杯深呼吸してまだ春のうちでいられる肺にしよう
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きみの手料理ならばトリカブトのおひたしもレバ水仙だって食べるよ
5
心配そうに覗き込む顔が愛しくて、わざと乾いた咳をするとか
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めくる袖 君と僕とでおそろいの手首と腕に生きるための痕
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はじめて不老だけじゃなくて不死の薬もほしいと思った 春の夜
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薄く伸ばしたバターの香りの原石をルースにしていく型抜き
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両手に花じゃなくて両手でキミを抱きしめたほうがその分幸せ
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