贈り物 居間の片隅 積んである 送った人の 気持ちを知らず
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テーブルの 真ん中にある 千円に なんでも金で 済ます寂しさ
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いたいのよ いたいいたいの いたいのよ なんだよ急に 逢いたいのよ…
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人生という名の旅人の休憩地コンビニへ寄る人は様々
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最後にはあなたの墓前が残されたこの故郷で変わらないのは
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あったかい起毛の季節に包まれて ほっとする夢ホットな夢も
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しほかぜが 吹きすさびたる 海辺街 暮れ茜と錆び看板
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ちょ、ぐはってわらってもうたやないのもーほんなら負けやわ全てあげるわ
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イヤホンす、な!!!!!おいおいおい!チャリ乗りならば常識す、な!!!!!イヤホンを!
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カラオケの 廊下に出てる 苦手だし 帰る部屋ももう 分からないし
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札幌とは稲健やかに微る風 麒麟の誉れ朝日のように 『ビール』
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眼鏡を外してもハッキリとこの目に映るあなたの虚しさ
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帰り道一人思うこのままでいいのか、眠り付き夢に見る希望、夢のままか
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この身削いで生き急いで僕気狂いで
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他力本願、神頼み、孤独に生きてるアイロニー
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雨の止むあいだで急ぐ買い物は何故かいくつか買い忘れがち
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泣いていた あの俳優に似ていると 伝えてくれたあなたは駅で
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シャーペンで引いたみたいに細く降る雨の日だけは詩人になれる
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何ものも虚しく思うこの夜は 仏教辞典を抱きしめて寝る
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ユニクロで試着室から眉毛無い顔だけ出して店員を呼ぶ
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閉め忘れた窓に気がつく室内に雨の匂いのこもり始めて
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虹みたく空に想いを描きたい 遠くにいてもつながる気持ち
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疲れた〜と 湯船に潜り 笑みこぼす 呟く元気 まだあるじゃん!
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愛などを傷つけるために使うのは『愛』と間違い並べる武器だ
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メッセージ打っては消して消しては打って 伝えた言葉は「お疲れ様」
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泥の中 見事に咲くは 蓮の花 ままならぬ世に 光差す日も
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頬に触れる 風のように やわらかく 笑うあなたは もう居ないから
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主人あるじ待つ薔薇の赤みの増すほどに空き家の庭に秋深まりぬ
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つぎつぎときみは幻影の鳥たちに色を塗っては彼方へ放つ
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ナマケモノ スローロリスもスローなり スローの奥義を極めし勇者
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