長月は 未だに真夏日の気温 蝉のの無き 紛い物の夏
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早朝屋上のぼり空を見る雲ひとつないまさにこのことか
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制服を着て自転車で走り去る裏表のない九月の青空
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二の腕のひじの内側乾き出し保湿を変えて秋だと思い
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「違います」言葉に速度が加わって ヒュンと風切り 頬をかすめる
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路線図と妻の指図に導かれ 推しのショーまで あと二時間
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酔い醒めて君の呼吸を感じてる明日の事などどうでもよくて
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ねこ母の誕生石は トパーズで でも好きなのはアメジストなの
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名が売れる育ちがゆかりにつながれる果てにはうまいと言っただけなのに
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ガンツの球みたいなワークステーションスーツマンだけがいのいちに瞳孔を
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絡みつく素足に猫の毛の滑りときにひゃっこいときどき痛い/心地いい
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台風下買い物の影二つゆく その路地曲れば窓のともしび
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切られても切られてもなお伸びてくる朝顔の蔓 生命力よ
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少数の与党党内野党では意思まとまらずやぶれ去る秋
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マックにてホットコーヒーズズズーッとすするおじさま哀愁ありて
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神になる!自信満々で語る君 肯定しないけど応援しとく
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君の言う世界征服の夢の理想 意味わからんけど頷いておく
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変面のごと首相かお変わり いつでも夢をもてる国 いや遠ざかる
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窓ガラスいちまい隔て外は嵐という設定で二度寝する
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日差し避け夕方庭の草引かば頭上飛び交うシオカラトンボ
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平安の世には 衣装も 四季折々 かさねの色合いなんかも美し(Eテレ勉強になるわぁ〜)
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ごきゅごきゅと のどをならして おみずのむ ちま猫ちゃんの ねおきの・いっぱい
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紅い紅い月が我らを見下ろして 無明の闇を切り裂く悦楽>友人の写真より。寝起きの即興。元ネタのヒントは「悦楽」で(笑)
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帰途の坂 十四夜じゅうよんやの月 さやかに 立ち寄る公園の丘 ふたり
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週明けに 先輩女子に 見てもらう このネイルだと 派手過ぎですか
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和語用ひ仮名のみで詠むほととぎす 句ほど馴染めぬ子規の歌かな
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明日もまだわが花園が狭くとも変はらず笑顔をくれるだらうか
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草も葉もうつむいている耐えている景色も霞む雨に打たれて
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もう一回君に会いたい二度寝する猫パンチされ夢のまた夢
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週の明け戦ふ人の動き出すせめて涼しき風のあらんと
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