右腿みぎももにスマホの重みの無い朝は何だか自由になった気がして
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耳たぶと同じ色した花選ぶ どこから見ても完全なる恋
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涸沢の雪に二つの命消ゆ アルピニストの仲間の慟哭
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からまって 空を目指した 菜の花も いつかほどける ことを知ってる
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都会人は冷たいなんていつまで言う?田舎も冷たい人達いるから!
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迫り来る チャリのライトに 瞼閉じ 明日は晴れろと 流れ星かな
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和洋中 とっ散らかった夕餉にも不平を言わぬ夫有り難き
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この先は行きつ戻りつ冬と春 最後の粕で甘酒作り
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冬の奥 そっと大事に仕舞ってた これから先の春の装い
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「普通でいい」言えないフツーじゃない男大盛無料の誘惑に負け
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おもしろくない日は、そうね、みんなある  電車のドア蹴るバギーの赤子
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ケホケホと乾いた咳に龍角散手渡す君に送ったチョコ
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ラスボスに繋がるとこで足踏みを最終回の近い寂しさ
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明日もまた会える感じのさよならで空の一部が潤っている
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きつね色の焼き菓子3つ買ってもらい 一つは母用 日付を確認
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肌寒く 熱々紅茶おいしくて お代わりをしてカップに6杯
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愛のない 家庭に育つ 子供らは 子供のままで 成長できず
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母親が 愛することを しなければ 子供は愛に 飢えて留まる
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父親は 幼い子らが 成人し 出て行くまでは 愛せないまま
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虚しさに 堪えられないと 憂さ晴らし するしか人は 思いつかない
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人間は 悲しい心 埋めるため 何かで時を 埋めるしかなく
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白鷺は 虚ろな目をして 何を見る 寒い冬越し 春はそこまで
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白鷺が いつもあの溝 あの川に 住んでいるのが 今や有名
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春が来て また冬が来て 風が吹く 散歩に行くか すぐまた戻る
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あなたとの 何年たってもかわらない 気持ちで過ごす 予想叶わ図
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私の肺鯨の肺じゃないからさ泡の速さで夜に向かうね
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大空を自由に飛べる夢を見た体重かろき青年の頃
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ちょっとした頭痛と悪寒は蓋をする 見て見ないフリ子が寝るまでは
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こんにちは一歳息子に声かける ペコリとかわいいお辞儀が返る
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デネブベガアルタイルあとなきぼくろ 知れないままのきみでいてくれ
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