すべてを話す ときめく靴と 幹線道路で爪弾きにされるので
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夜勤三度目の便所訪問に 豚ラーメンの怨み味わう
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おなじ空ながむる我もかき暮れて心ひとつに惑ひぬるかな
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道まよふ行く末ならば我が袖を引きて導かむ暗き宵をも
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風待ちて雲の晴れなむのちの世はさやかに照らす月を見るらむ
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宵の空 雲立ちわたり月かくれ行く末さへもおぼつかなきかな
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我が子への幾多の淋しさ与えたるこんな私を母さんと呼ぶ
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何年も消息あって暮らせない母の障害『病気』と信じた
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よその子が親子で食事をする姿ストローつまんで見ていたと聞く
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みーちゃんが来てくれるからおばちゃんは罪滅ぼしが出来る気がする
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今世だけ  あなたといられる幸せを  噛み締めてるのよ 来世は地獄ね
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無くなった 日用品 買いに来て お菓子コーナー ついついチェック
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真夜中の駅の喫煙所の方から、誰かが激しく咳き込む声が。
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希死念慮 抱く君 放っておけるなら こんなに強く 抱きしめんよ
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不意に知る 隣の人の 人となり 連れたワンコが ヒントとなり
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スーパーも夫婦で来てる人僅か家でゆっくり野球見てるか/惜敗
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咲くうちにばっさり切られる桜とか景気の悪い会社みたいで
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長生きを 望まぬ我が 人様の 命守り して よろしきものか
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父母の家 月の裏より 遠きにて 日月ばかり 過ぎ去りにけり
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どうだろう 死んでみたらば 楽になるか 向こう岸から 帰りたるものなし
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やわらかな 菜の花畑 に腰掛けたなら 地層のような 喧嘩をしよう
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真っ黒なタクシーの窓その中に映る私はいつもよそ者
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夕支度 友人宅より 帰る君に 最善の膳を 給仕したく
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雪溶けて必ず春が来るのなら いつかあなたへ届くでしょうか
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一円を 笑う者は 一円に 笑われるという マネーリテラシー
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長男の鳥取マラソンのナビに向くる妻の「がんばれ!」は母性の発露
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ジリジリと磁石みたいに惹かれたい僕のイニシャル「N」が付くから
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遠い山を見つめる人の背中と体温がうすくなりつづける
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満艦飾の衣着て新船ひと吠えす 三十年振りの壽ぎに児らも集いて
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リプトンを3分蒸らした色の海 夕陽のレモンを1枚搾って
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