祖母と母 交わす言葉は ニベア缶 幼き頃の 優しき情景シーン
4
流し雛 我が病み乗せて 流れゆけ 水にのまれて とけゆくまでに
16
通院の老夫婦ふたり愉しき語らいは子らの幼き日々の思い出
15
わたくしは 生まるる時代ときを まちがえた Back to The 縄文時代じょうもんじだいに蘇る
5
今夜だろう 予感にカルテを遡る無情なリズムに急き立てられて
6
広くて完成された町の中 わたし以外誰も居ないゆめ
6
出先から 犬の様子を 尋ねんと スマホ開いて 固まりし指
14
この寒波 味合わなくて 済んだのね せめてせめてと 考えてみる
14
祖母の家 木目の天井 眺めては 猫に見えたり 鳥に見えたり
30
まださっき掃いたばかりでこれかよと呆れ諦めスノーダンプダンプ押す朝
18
カーテンの隙間を抜けた朝焼けが部屋の隅へと夜を追い遣る
13
鳥たちの宴となりし柿の木の赤い実消えぬ裸の古木 \ ご免なさい 再掲です
22
白梅の蕾ぷっくり膨らんでポップコーンのようにはじける
21
心病み 生産いきる活動 おちゆくも 三十一文字みそひともじは ふわりと浮かぶ
14
待ちわびしフリータイムの日々なれど何処かに残る曜日のこだわり
46
緑色のmのマークも爽やかなリナックス・ミントで明日は楽しまむ
5
雪ってねすぐに誰かにくっついて僕を見てよと言ってるみたい
26
立ち往生 雪国の人集まりて わっせらわっせ押され助かり(車で何度も)
21
暁を覚えぬ眠りは春眠か 或いは醒めぬ冬眠なのか
17
嗚呼、寒い。これでは布団を出られない。 お帰り雪よ。お休み春よ。
17
居眠りが日付を跨ぎ悪さして 白む東の空に絶望
13
足跡が無いのはさっき降り出してもうこれかよ!と舞う雪を見る
18
霞立つ 雨水に濡れし福寿草 そろりそろりと春近づきぬ 
24
自己愛の正体見たり枯れ尾花 何でもかんでも正体見たり
7
気が狂う 乗り越え方を編み出そう 後ろ指さされてるの知ってます
5
どの姿勢でも痛む体引き摺って 道が険しくなさそうな方へ
11
考えがまとまらない日が増えてます インターネットがやめられません
6
昼寝してしまって夜に寝られない 宙に浮いてるTODOリスト
6
おっとっと ツルツル路面 耐えたけど 転ばなくても あの恥ずかしさ
15
盆返り 何にかはせん 君がため  床につけども 月眺む夜
7