二歳児に赤ちゃんじゃないと言われてうれしいようなさみしい気持ち
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その指で強く弾く琴の弦心臓マッサージのように見えた
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親子でも解読不能な別の生きもの 未だわからぬご機嫌スイッチ
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膝の上 親指くわえ耳つかむ テレビタイムのお決まりポーズ
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ママやって 謎のゴリラごっこブーム 外ではできない本気のゴリラ
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泣きたくて 泣けぬ苦しみ 悶えつつ 思い悩むは 終わらせ方よ
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再びふたたの約束友との旅の宿 枕並べて四方山よもやま話し
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哀しくて 苦しくもあり 心捨て 記憶も消して 身をも消したし
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あかりり消し 脳内会議 始まりし 参加メンバー きしねんさんよ
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逢瀬時 相手きしねん お願いよ 穏やかで居て 静かにしてて
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夜更けて 思い願ふは 明日あしたは要らぬ 彼岸でめざめを 迎えたりけり
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失敗の連続だった子育てをばあばになってやりなおしてる
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優駿の 最後の花道 ラストランなり惜しまれつ 一着いちいでゴール 大喝采なり
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自尊心万能感と好奇心三つのものでできてる二歳
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寒波でもラジオ体操よくきたねと褒められ照れる老人ヒトの横顔
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我が歩み いつもどこかで 行き止まり 迷路は苦手 為すすべもなし
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我が筋膜の 状態コンディション 鍼通り 良くていいねと ヨガのおかげで
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武士もののふの 魂宿す 鎧かな つくも神さま 天下無双てんかむそう
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寒波きて閑散とした会場にラジオ体操のアナウンス響く
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枝葉のざわめき幹揺らすほど 轟音 窓越しに ソファで温かいカフェオレを飲む
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春よ来い 早く来いとの 童謡が リピートされる 電気代なり
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愛猫を湯たんぽ代わりに抱いて寝る 生きてるって 温かいんだな
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おもひなし耳もとちかくささやいて悪魔と呼ばれていたのは読者
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小雪舞う外を眺めて 眠い午後 キャベツ( 外葉)オムレツ 夜でもいっか
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皿洗うまでの銀河は果てしなく何光年か閉ざしたまぶた
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真っ白なコピー用紙を差し出して「点を打ったよ。面積は無い。」
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目が覚めて 優しき言葉 交わし合う 相手は誰も 空で繋がり
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メイクして わらいさざめく ひと時も 終わり告げたり 素顔になるとき
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自転車を漕いでるときの太腿の動きのようなことを詠みたい
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インフルで 尽くしたつもり 不足かな 相談しても 怒り投げられ
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