駅弁を朝ごはんにするお嬢さん 上野過ぎたら既に完食
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新幹線となりの駅弁ちら見する 筍ご飯に浅利がのってる
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梅雨空にへだたれし 満月の夜 遠退とおの観月かんげつの空 恋し
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調理済み タケノコご飯 素あっため ごはんまぜれば あとは汁お新香
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僕のうち 好きの芽生えはいつだっけ 電車を指して笑み咲く男児
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この国はもつと貧しくなるだらう古米節約底がちらつき
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この生は一度きりなり饗すればスパークリングはうたかたの酒
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細切れの雲は連なり日にのびる 梅雨の晴れ間の妻誕生日
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トランプが しっぽをまいて にげるのは つよいカードをみせられたとき \ベッセン国債うり 中国レアアース マスク ピンクスキャンダル
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正しさと声のデカさは比例せずただ声帯が丈夫なだけです
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炊きたての飯を握りし夏の朝寝ぼけまなこで鮭を多めに
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君さっきグラスを下からあてたよね そんなことまでせんでよろしい
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ママそんな顔しないでと息子言う気づかぬうちに眉間に皺が
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青梅のお高さに クラクラし 隣のキウイでシロップ漬ける
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暑くとも日射しが欲しや今日の日は干し物揺らす少しの風と
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わすれんぼ治らぬままにまた今日も迷子の鍵に冷や汗の滝
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梅雨空に 色鮮やかに咲き誇る 甘き香りの大輪の薔薇 
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101首目 キミのことを詠んだよ たまたまだからね たまたまだよ
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あつ森とかリヴリーの島名トモダチコレクションでも可を「と」でセルフゴママヨ回避する人
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眠れない夜はどんなとき? キミにだけは教えない そんなとき
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まっすぐに見つめてくれよ あたし達等身大のメスシリンダー
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夢の中で一緒に見ようよ だなんて それだと毎日同じ夢だよ 満月ストロベリームーン
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星屑という名称は真っ暗な俺に輝くわずかな虚勢
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空っぽのスノードームという自己に鏤められる君のきらきら
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雨予報 知っていたけど 傘持たず 予報通りに 雨に打たれる
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人知れず 斃れて黙る白樺の ありさま照らす 月は煌煌
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きみらしく生きていてほしかったなあ いまはなんだか別人みたい
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本当か天は二物を与えずとたった一つもくれないくせに
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強風に「外で折り紙しようよ」に断ったけど良かったのかな
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ごく軽く少し冷たい人工の光の中を君らは游ぐ
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