幼き日姉弟こどもが登った桜の木 伐採前に最後の開花
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啓蟄になっても未だ 冬空で ゆっくりお寝坊してね虫さん
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好奇心 真実を知り 幸福に 繋がるように 大切にして
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いくらボツだって芭蕉の弟子だからみな畢生の大作なんだ
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オリオンの 顔がどうにも 思いだせぬ 最初から知らな かったんだな / NET
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甘エビの頭のから揚げアレルギー 毎度毎度の問診票に
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一か月 禁酒したので褒められて ガンマが下がって祝杯あげる
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検診で 褒められたのはただ一つ 採血しやすいいい血管
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偶然の シンクロニシティ 必然の 事を起こすは 信と念なり
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ダメな奴! そんな烙印押さないで コレステロールが 高いだけです
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二番手でいいよ選択肢の中にわたしの名前があって嬉しい
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「おそらくは今年最後のなごり雪」そうかそうかと買い出しに行く
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三色のあんぱんだけが春を告げ 外はヒンヤリ6度の朝よ
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悪夢みて 夜中飛び起き 無事確認 チビ猫、チビ猫 夢でよかった
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もう少しほったらかしにしとこうかやらなきゃいかん仕事だけれど
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朝食後 気合いを入れて 一服も こたつで二度寝 猿田彦珈琲
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あまりにも変化の多い街並みと身体、心を措いて東に
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「新幹線?あるよ」と言われ見に行った新しくも幹線でもないが
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行かないで 布団が私 捕獲する トロトロ消化 されるよろこび
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降りつづく 野辺にしづかに冬の雨 地蔵の我も 雨音のなか
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手羽元と手羽中の差を教わりてカリッと焼いた鶏喰む夕餉
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独りる軒端の梅に風過ぎて枕も香る夜半よはの月影
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誰よりも春の風を待っていた 四月はじまりの日記みたいに
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生命に関わることの結果待つ君に届ける言葉が迷子
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雪のした ひょっこり顔出す なにかの芽 明日また寒いよと教えましょ
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階段を駆け上がってたねあの頃はよろける老犬と今朝もお散歩
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チャイム鳴り 寝ぼけ眼で時計見る  何も要らぬと 寝息立て午後
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夕餉のリクエスト届き買い物の  予定あれこれ変へる昼
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「あ、桜!」「いや梅じゃない?」 今やっと 分かった気がする あれは恋
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久々に夢にし母と乗る列車廃止のローカル線の
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