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何度でもミスを重ねてふわトロのオムレツできてからが始まり
21
パッバシャッバッ 川瀬の鮭を 噛りたる 巨大な熊は 夢にしておく
17
濡れツツジ仄かに甘く香り立ち公園通りに夏呼び込んで
18
極北の 氷河溶く陽に 水岸の 若葉と花の 時期は早まり
17
あなたにも わたしのために 人知れず 涙する夜 あればいいのに
9
揚げたての 三元豚の カツをざくっ ジュわっうまっ 止められません
14
夜の道へ ネオンが並び マンションの 窓の灯多く 寂しくないね
14
街の灯の 酒に迷うが 相棒の バイクが我の十字架になる
16
命尽く ラストページは静寂の すでに届かぬ 我知らぬ父
22
黄の色が 溶けて真白き 満月や 潔すぎて 恥ずかしきかな
15
さようなら 最期の別れ 休んでね 記憶とともに 涙が溢れ
8
「あー」とか「うん」日曜朝のパンケーキ カーテンだけがふくらんでいる
8
春の海 霞み渡りて 風光る 富士の雪嶺 凍つ風吹きて 白雲走り。幾山越えて 旅人独り
3
「ただいま」と 「いってきます」の その間 眠れず 開く『大河の一滴』
7
燻り吹け君と見たいなこの月を 横にいたなら月など見んか
4
五月雨に耳傾ける歪んだり壊れたりする心を洗う
23
冷たい手バケツひとつに
襤褸布
(
ぼろぬの
)
の恨み深まる水もしたゝる
5
月のため外に出るのも億劫で綺麗でしたと嘘つきと成る
7
あったかい日のあとにまた寒い夜酒蒸し作り昆布茶を飲み
9
治らないわけじゃなくって治したくないから抉った もう別の傷
8
彼のひとは 五月の鯉の吹き流し 取り残された心臓ひとつ
6
街灯にユスリカの群れ 東京にまだ居場所のない四月の僕ら
11
三十詩
(
看板に
)
ときめく詠い手多いほど泡沫晴れるハッピーアワード
9
往来の絶えた通りをからっぽの郵便箱が否認している
12
目に見えぬ 何かに追われ 日々の中 会いたい人に 会っていますか
14
銃口を 向ける仇は 幼き日 我と遊んだ パン屋の息子「アドルフに告ぐ」
16
強き風 波の飛沫に舞ふ鼓動 武者は甲板髪を靡かせ
10
風光る 花の木の下 桜散り 葉桜茂れる 匂いむせびて 果たせぬ想い やるせなし
3
衣替え 麻のシャツにはアイロンを ビール片手にハンガー眺める
6
春の海 霞み渡りて 風光る 富士の雪嶺 凍つ風吹きて 白雲走り 旅の空
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