人として生きるためにはまず人として生きたことない今を知り
10
「成長」の文字の重さを知らぬまま雪はらひつつ二十一なり
39
心まで凍りたかった コンビニと季節外れのガツンとみかん
6
羽田にて夜景横目に着陸し忘れたものは空飛ぶ心
9
音もなく気配もなしに泣いていた「優先席」のステッカーたち
7
「第六の味覚を見つけた」何気ない日々に潜むは愛のdelicious
5
「フィッシング詐欺に注意」とメール来る いざとなったら見抜けないかも…(不安)
29
リキュールに溺るる灯火まろび落つ 喰み殺すのだ、金魚のおれを
8
朝日が射して今日も始まる一日の食卓にいる応援団員
6
この苦悩いつか笑える日を待ちて すごろくのコマは 1回休み
29
半日の戦い済んで 日は暮れて 力は尽くした 悔いはなきかな
31
サウナでも 蒸され冷やされ 日本人 マニュアル通り 順番通り
10
勢いで言ってしまった「グッド・バイ」さよならだけが人生なんだ
8
街灯の 映せし雪の 向こうには 貴方あなた 夜風に なびいて彼方
12
親のため親が死ぬまで共にいる良い息子だが白けた私
29
シャッターを切るたび消えるものだけを集めて現像液に沈める
10
ひとのために何かをしても神様は叱るだろうか 雨もふらない
10
いつまでも親に飼いならされているそれは都合で愛とは言わぬ
32
麹から 甘酒作り 挑戦し 自然の甘さ 身体に優し
31
窓に差す陽を握る手の小さきを 光は溢れて我に開けり 
22
おるすばん 察知の脳力 長けており 頭いいのか むぎちゃんよ
8
うっすらと雪の積もったヴェランダの放置の鉢に ハコベの緑
15
夜ごはん 友の夫婦と お出かけで 何年ぶりかな ちょっとドキドキ
8
「もういいかい」  隠れたままの 母探し 泣き出す我が子 遠い日の思い出
9
いつもなら通勤二十分の雪道が今日は五十分、さすがに大寒
10
本当はもっと熱くて尖ってて、AI創る君の自叙伝
18
罪人の刑場跡の桑の実を恐れず食んだ子らも大人に
19
両隣会話のはずむ老夫婦 われら黙々もぐもぐラーメン啜る
23
水滴のようないじわる いじわるにいじわるを返すわたしでいたい
6
こんな場に座して震えて凍えおるわが在り様を戯画にシフトす
8