Utakata
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七つ八つ九つ十
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遠くから姿見つけて駆けてくる黒いモフモフ愛おしいなぁ
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抱きしめた腕の中でも君の目は 僕の瞳を見てはくれない
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ダンボール テープの張りの 慎重さ 様子浮かべてふふふとわらう
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いつも会うラブラドールのガブちゃんに 挨拶できて帰りはスキップ
13
おいしいと言ってくれたらそれだけで もうお返しはいただきましたよ
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ずっしりと重い灯油を積み込んで 君の重さがすこし分かった
9
嫌いなの?言われてもない言の葉を 勝手に拾って眺めひなげし
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これどう?と聴かせた曲の歌詞に触れ 育つ心におどろかれぬる
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なんとなくただの風邪だと分かってた いいよ休みな1日ぐらいさ
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トパーズの瞳は映す愛しげに 風に微笑みエニシダ揺れる
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明日には朝を思って寝る子らの ボイスチャットの声楽しげに
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米浸る 鍋を思って目を覚ます 弁当無しの土曜の朝よ
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塾前にわかってないよと君口ずさむ 分からないから行くのだ行け
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月なき夜 乳白色の貝パール 箱に眠らせ 沈め沈めよ
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学校に行きたくないが除湿機に 澱む週末 月曜がくる
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これは何?なんの匂い?と君止まる ゆっくり嗅ぎなここで待ってる
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望月ととても呼べない月だけど この月がいいこの今がいい
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君の問いうすぼんやりと答えては 今日という日が終わりますよう
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悩み事 海の深みに沈めれば 漂白されし髪も心も
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気だるげな君の背中を見送って 頑張るってなんの為なの
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笑わせてくれようとする人がいて 優しくて涙出ちゃう言わないけど
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夫にも友にも本音は話さない 何を守るかわたしの堰よ
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普通の子羨ましくて眩しくて 吾子を蝕む毒の愛情
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まだ何も終わってないのに谷底の 闇を見つめて身を乗り出せば
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死にたいなぁと撫でる手を 舐めては我の顔のぞきこむ君
8
歩を合わせ木々のざわめき君と行く 言葉通じぬ背中愛しい
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秋風に千日紅の赤が揺れ 木の葉追いかけ 幼子笑う
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無秩序な夫不在の夜は更ける なにか足らない だけど楽しい
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普通の子 産んであげたかったなぁ 全然立派じゃなくていいから
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悲しさを密閉容器に詰めたから 苦しいんだって今きづいた
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