七つ八つ九つ十
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笠間焼 先に洗って仕舞いおり 小さき手のなか成したコップを
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孫の背に 花が咲きたる ランドセル どれも可愛や 祖父母のイオン
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祖母を連れ春を見に行こ 右の手を繋ぐかわりに巻く金時計
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澪つくし波の間に間にくいありて 顧てみれば朽ちし我が身ぞ
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親の業芽吹く悩みは毒の花 打ち捨てちゃいな君は君なれ
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犬散歩君の代わりに霜を踏む 語らないけど熾火おきびの二人
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熊の手でかき集めたる枯れ草を マメに散らされもうママいやだ
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皿洗う私の対面(といめん) ねえやめて? ゾンビ映画を今つけないで?
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寝室の裾野一面プラレール 眠る車掌をベッドに運ぶ
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言わないと分からないこときっとある その納豆の期限は昨年
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心配も病やまいになると厄介だ 爪切り握る妻は深爪
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かりそめの私を剥いて 楊貴妃の白き裸体がしたたるライチ
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付句【初デート手が汗ばんでにぎれない】 君の右手は待っているのに
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転がして剥がして捨ててうんざりよ 柴の抜け毛の終わりなきこと
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繋ぎ来し皺深き手を離しをり 貴女の冷えた頬に菊添ふ
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気に入らぬオムツ八つ裂きばらまいて餌だしやがれケルベロス鳴く
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濡れ鼻をそっと私に押しつけて眠る犬の子ミルクが香る
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人混みの向こうの空にカラス飛ぶ 呪われし身を突くフラミンゴ
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煮詰まったふたりは出かけ航空祭 青い翼が砂糖ふりかけ
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汝が胸に這わす黒髪密やかに 磔刑の蝶 蜘蛛嗤う夜
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もういいかい?子供でいられぬ君に問う もういいよもういいんだよ
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サルビアの蜜を吸い吸いランドセル 同じ色した夕日が沈む
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地に眠る白き裸体を温めて 蕩けるこの身 どうぞ召しませ
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海帰り後部座席に子ら眠る 耳奥揺らす波の残響
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業火這う赤い布団に浮き沈み 乳掻きむしる遊女悲しき
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おい下僕 犬だ犬いる他の犬! 問答無用 我を引きて犬
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首落ちて朽ちゆく花の眼裏に 愛され咲いた椿の大樹
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イカロスの蝋とわかりし子育ても 低く自由に羽ばたけ空に
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歩けない君を抱き上げ 一輪車 夏の夕暮れ二人で歩く
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ありがとう今日も元気でいてくれて いびきも元気眠れませんよ
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