Utakata
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七つ八つ九つ十
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月なき夜 乳白色の貝パール 箱に眠らせ 沈め沈めよ
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学校に行きたくないが除湿機に 澱む週末 月曜がくる
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これは何?なんの匂い?と君止まる ゆっくり嗅ぎなここで待ってる
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望月ととても呼べない月だけど この月がいいこの今がいい
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君の問いうすぼんやりと答えては 今日という日が終わりますよう
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悩み事 海の深みに沈めれば 漂白されし髪も心も
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気だるげな君の背中を見送って 頑張るってなんの為なの
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笑わせてくれようとする人がいて 優しくて涙出ちゃう言わないけど
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夫にも友にも本音は話さない 何を守るかわたしの堰よ
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普通の子羨ましくて眩しくて 吾子を蝕む毒の愛情
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まだ何も終わってないのに谷底の 闇を見つめて身を乗り出せば
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死にたいなぁと撫でる手を 舐めては我の顔のぞきこむ君
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歩を合わせ木々のざわめき君と行く 言葉通じぬ背中愛しい
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秋風に千日紅の赤が揺れ 木の葉追いかけ 幼子笑う
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無秩序な夫不在の夜は更ける なにか足らない だけど楽しい
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普通の子 産んであげたかったなぁ 全然立派じゃなくていいから
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悲しさを密閉容器に詰めたから 苦しいんだって今きづいた
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なにが無理でなにが無理してないだか わかんない私ってなに
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家 家族 全てを捨てて ホームレス そんな気持ちがたまに分かるよ
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もう何もいるものないししたくない 生きたくないにならないように
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何が辛い? 辛いわけではないんだよ 寂しくも悲しくもないけど
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誰ひとり繋がりたくない夜のなか 時計の音が耳にうるさい
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雨雲に 足止められた 夏の夜 思い返して 触る指先
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べとついた 犬の毛撫でる ススキの穂 陽射しやわらぎ 秋はもうすぐ
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孫娘 並んで座り シャボン玉 新盆迎えた叔父が微笑む
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イソジンがビタミンCで消えるよに 近づきたいな無色透明
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部活無し ダラリ寝巻きの 十時半 中二の夏が流れ過ぎてく
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水鏡 雨雲晴れて 澄みわたる 空を映すよ 今日も明日も
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空中でクルクル回る自転車と 人のコラボに胸が高鳴る
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目が覚めて みんな寝ている夜のなか ネットに誰かいないかなぁって
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