道端の 水たまりには 花筏 あの子の恋の鱗みたいに
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春を知りようやく咲きしクロッカスふるふる震え花びらを閉ず
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入浴剤温浴効果強いやつ替え時かなと今日は思った
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ひさびさにアイス食べたら ちと冷えた ねこがお腹にひっつき あたためる
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嗚呼今日が雨降りだったらよかったなだるいからだと窓越しの空 
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運命が交わる約束の場所で背中合わせのままで待ってる
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車窓しゃそう抜く空の青さと菜の花と目もと化粧のひよどりはべに
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ケチャップでぼくが「憂鬱」と書いてたら「かけすぎ」と笑うきみ そうだよね
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後ろから狙う賢さトンビかな 花見の弁当一瞬で消え
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アラベスク好きなんですよ どっちの方? 強かに魅せる踊り子の方
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アラベスク好きなんですよ どっちの方? 木漏れ日溢れる湖の方
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保護者などいないと気がついた あの四月から「自由」は秒を刻んだ
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ヒト扱いされたいだけの人生でした
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解釈は自由ですよといふほどにまばゆき星の海に溺れて
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おぼろとは限らぬものよ春の月 けふこの夜には冴え冴えとして
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あてどなく夜を彷徨よい柏尾川水の流れをじっと聞きとる
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散り際の色濃き花弁さくら降る先に 春を継がんとムスカリの青
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待ちぼうけ 送った方は 気になって つい期待する ラインの返信
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昔から 日本はいつも 国のため みんなのために 個人は犠牲
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全体を 見ろと言いつつ 個人には 虐待してる ああ勘違い
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よいことを 恥じず恐れず 行いて 悪の巣窟 楔を打たん
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愛か死か刃物を突き付け吠えるきみの人魚姫的な価値観がすき
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秘密など 作らぬように 悪いこと していないなら 人を恐れず
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子供でも 侮るなかれ 自分より 優秀な人 いっぱいいるで
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子供でも 賢く清い しゅっとした 雰囲気を持つ 天才がいる
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愛のない 人があふれる 社会では 喧嘩が絶えず ジャングルモード
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病みあがり何食わぬ顔で着飾るわ戦う女の10センチヒール
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蔵寿司に 連れてゆくのが 目的か 不穏なムード 気にせんことや
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突然の 娘ご帰還 大丈夫? なんだか怖い 事情も聞けぬ
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人は人どうこうしたって絡まるし炒めれば結構旨かったりする
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