角砂糖 ゆらぐの垂る 苦蓬ニガヨモギ サロメは踊る 首を求めて
5
字あまりに一字あけなどゆるさない型にきびしき入門書かな / 私は初心者です💦
15
鳩がいる 猫にも蛇にも伝えとこう あと神様か 君の不在を
9
境内のなんか分からん石オブジェ 触っていいやつこれダメなやつ
9
エッセイは 800m走 近けりし 持久力無く 疾走する我
9
お賽銭五円にしては  ずいぶんと長く願うじゃん  一旦聞く神様
10
フレイルの予防とやらにノせられて 五分のお試し 三日の腰痛
14
とりがなく 暁闇あかときやみに口移し 君は私の雛になってね
4
森の中京極は言へ本の虫 もじよむ愉悦 おどろおどろし / 京極夏彦先生へ
9
赤い実をついばむカラス眺めればその我見つめ首かしげたり
16
24時だから5割引き 鯵よりも 死んでいる目が窓に映って
11
散歩する柴犬さんと飼い主さん笑っちゃうほど顔がそっくり
36
涼しさは心地ここち良くともそこは秋長袖羽織はおり首にスカーフ/秋·涼しい·冷え
25
燃えるゴミ集めて運べゴミ捨て場六人家族 いまさんにんに
9
それなりに威厳貫禄欲しいなと思うじじい貧相ひんそで軽い
18
テーブルの下に射し込む朝の陽が 炬燵の様に足元温ぬくめて
24
陰謀の素材は憎しみと猜疑 尤もらしい話で味付けて やはり歴史は韻を踏むらし
5
超特急 病院までを突っ切りて 採血前で 目が回りたり
15
足取れて 痛まぬ不思議に草香る 緑こそ空 ショウリョウバッタ
7
民主主義空しく響く今日もまた コップの中を長老が跋扈
4
特別でありたいけれど普通でもありたいよくあるセンチメンタル
8
鳩尾に刺さる革靴 重たくて 汚れた制服どこで洗おう
8
手渡せず消えた笑顔に置き去りの夢の国ゆき二枚の切符
11
濃い青と流れる白い雲の下秋茜真っ直ぐ飛んで行く
18
ささやかなダイエット法いちばんの好物やめるそれはカフェオレ
26
コガネグモ巣に卵嚢の三つあり思案の末にしばし留め置く
31
もも足らぬ 少女呟く郷の歌 夢を揺蕩う皺のの熱
7
神無月 神がお留守のこの隙に おいたをしてもばちあたるまじ
17
今晩はビジホの部屋でお弁当 予約してある「能登のたこ飯」(猫母に返歌)
14
結婚は? よくも言えたねお母さん あなたの日々を見せながら 呪いは赤く私で終点
6