風邪ひけば生姜の辛み際立ちぬ 喉によろしと人は言ふけど
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チビ猫は まったり過ごしているでしゅよ てあしのびのび まいぺーすにて
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上弦の月がぽっかり 微笑んで おけいはん占い 本日は緑
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おかえりと 嬉し涙を流す日を 信じてひとまず 眠れすこしでも
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戯れに浅瀬に立てば止めどなく打ち寄す過去にさらわれゆきぬ
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まっさらな星を丸飲みした後でゼリーに差し込む紅のスプーン
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空泳ぐ鯨の雲の腹の中 肋骨あばらをくぐるピノキオと我
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目ぇ覚める 大音量で 緊急に コールドブルー 収集指令
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行きつけの店 バースデーサプライズ 居合はす客からも拍手を浴び
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会食を 終えて一人で ウイスキー 味わう時間 大人のひと時
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曲流し我流のノリでリズムとる サザンのパワー部屋中満つる
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ダンディーで 寡黙な喜寿の わが部下は ポテト大好き 笑顔でほおばる
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霜月の 高き秋空眺むれば 北から飛び来る白鳥の群れ
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霊峰の祈りは時空こえ響く巨大なうみへ内なる海へ
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シャカシャカとくじを引く音響く中神も一票選挙の神栖
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黒猫が 横切る前に 俺を見て 先に行けよと いう顔をする
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絵本とか 写真集とか 画集とか 収まり悪く 本棚の下段
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狭い道 通ろうとしたけど一歩下がる ふたりとも日本人過ぎて笑けてきた
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天高く青に舞う我風を喰む 光の滲む血を拭いつつ
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勘当を失言と言ひ繕ひし父よそれを失言と云ふ
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自分では死ぬことさえも出来ないとベッドに乗せられ管を繋がれ
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躊躇して筆の進まぬ母の遺影「美人に描いて」と幼げなこと
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今日のごはん何にしたの?とかそれとなく聞いて私もそれ食べようかな
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脳揺れて美に溺れた夜 僕らまだ 息するたびに世界きらめく
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秋空は 淡く哀れに 泡のな 今亡き夏の 君の半袖 
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夜遅くチョコレートとか口にする仕方なきこと毎月のこと
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わかりやすい君にわかりにくい想いを伝える
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真実の強さとは何かと 胸に問ふ 一夜のさみしさ 耐えてもみせる
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アパートでこっそり君と十二年 僕の魂 猫色帯びて
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君の肌ふわりと揺れる甘い罠バニラの香り誰がつけたの
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