手鏡を見ればたちまちあら不思議 ラブとライフとうちらのあの日 #折り句百本ノック
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手摺上を綱渡りのよに歩くきみ ラストダンスとうまれてはじめて #折り句百本ノック
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敵味方を見定めるのはあなたでしょ ライフルをとって撃つのは私 #折り句百本ノック
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天の声を聞いてもなお明日はなく ラミエルの目は虚ろだった #折り句百本ノック
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定期船を待つ人の影あちこちに ラッパ吹く人歌唄う人 #折り句百本ノック
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停止線を飛び越えた先 あなたの手 楽になれると嘘吐いたあと #折り句百本ノック
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スポドリに水をちょい足しグビグビグビ夏と秋とのちょうどいい味
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秋の夜 玉ねぎたべたい 口になり モスでオニポテ 揚げたてパクリ
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幼さが捨てきれないからラインの通知貯めてちょっと満足
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どこまでもまっすぐ伸びる君の意思 地球の丸みで空へと逸れる
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今我の手に触れた風は止まらずにどこの誰かの頬を撫でる
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自転車を倒しうずくむいつか人殺すかもおれ助けて欲しい
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少しでも抵抗したい Pairsを「ゲーム」という名のフォルダに押し込む
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ヒペリカム 夙に知りては 悲しみは 続かぬことを いまも信ぜり 
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あの頃は透明だったきみとぼくシンプルライフすっかり馴染み
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午前二時 誰かの救いに なりたくて 気づけば僕が 救われていた
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落ちてきた声に見上げてよぎり行く鴉一羽を見る月の夜
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静けさや 音に乗り込む 隅の水 諸君が水を ぬぐうまで
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懐かしき秋刀魚の美味は大人びて 苦かりしワタ えも言われずして
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秋 散ってゆくようで手を伸ばすけどまだここになく、もうここにない
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感情は 気づかぬうちに 環状となり  とどまることも いつしらで
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目が覚めて月の明るいカーテンの外をよぎって行く影を見る
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愛してる、そんな陳腐な表現で 総括される人ぞ虚しき
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若くして死んだ叔母と私の名が一字違いで勝手に背負う
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わたしだけまだあの時のスシローの駐車場にいて 初恋は死ぬ
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韻踏めばラップを先取り千年も けん玉だって「KENDAMA」だからね
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わたしたち大人になってもまたここでカゲプロ縛りのカラオケしようね
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白線を睨みつけつつ一歩引く多分誰かに背中押される
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いろとりどり光集めし金平糖 ときめく気持ちは幾つになっても /嬉しい差し入れ
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秋ミョウガ 採取遅れて 花が咲く 薄紅のに 白き羽衣
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