地の果てへ彷徨うは秋一人きり砂州は長く長く長く
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若き日にあれこれ夢を見たけれど 年老いた今 長生き! 長生き!
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憂きことを吐きて詠む身に三十一みそひとは菩薩のごとくこの身包まん / Utakata1週間の実感です
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ふんわりと風邪に食われた私かとコロナは静かに身体を蝕む
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何事も極めたるれば武器となり我が身を助く刀なるやも
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稲刈りの すすみ具合が あいさつの 田んぼの町の お通夜の席の
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エアコンの下の風鈴鳴りつづき秋味ならぶコンビニに入る
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水道管工事の音に思ひ知る 生きることとは騒がしきこと
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まだ小雨 だけどお昼には 止むだろう ひむがしの空が 明るくなりゆく
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忘れたくないことばかりこぼれ落つ 書きて記憶のくさび打ちたり
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首からの吐き気にお勝手あと頼む「ありがと」何度も小渡こわたししつつ
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喜怒哀楽 四本足の椅子ならば二本で立つ人どれを捨てたか
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朝の駅ふと眺めればおちこちに青紫の朝顔の咲き
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夏が過ぎ喧騒消えた砂浜に君を探して気比の松原
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ありがとうつたなき吾なれどいつの日かだれかのこころに沁みるうたを
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早朝の目覚めたのしやうたかたのうた詠みびとにいただく希望
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うたかた(Utakata)に出会いて五日あなた亡き日々詠み供えたし三回忌(10/1)
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カレンダーに花丸つける 今日もまた自分を褒めてまあるくつつむ
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コーヒーは 高くなりけり 棚卸し 処分特価に 即、手が伸びる
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ようやっとミッションクリア詠進歌 箸にも棒にもかからないけど
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寝静まる 世界の端に 満つ欺瞞 僕だけの夜 僕だけの街
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断捨離と 呼ぶには遠い 仕分け作業 今後の我に 要るを吟味し
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こっち来る? オシャレなカフェはないけれど 度肝を抜くほどでかい木がある
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単身で無職の吾はすぐに済む国勢調査ネット回答
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ゴロゴロと 雷鳴きゅうに 轟きて ビビリのチビ猫 ちょっとソワソワ
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秋だから きのこスープで 朝食を 免疫力も 上げとかないと
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おはようと ちま猫ちゃんと 夜明けみる あらら雨だわ 洗濯むりだ
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うつむきの露草にまでなお我は元気を乞ひぬいつまでも
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ひとりよりふたりの方がさみしいと感じるわたしはこちら側です
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刈りたての田んぼ安堵の風情あり 月曜朝の土砂降りのもと
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