水飲んでこめかみ指で押してみる昨夜の請求書だな、酒だ
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かざす手に沁みゆく暖はしんしんとほのかな雪の火をゆらしつつ
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楽したいただそれだけの気持ちから「差別」を「区別」にすりかえんなよ
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解けきらぬ霜を踏みゆき貼り紙の冬物在庫一掃セール
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頭痛さえラベルのように貼り替えて 悪友と飲むクラフトビール
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電話口怒鳴られてゐるあひだにも思考は既に特売の棚
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慣れないと言うためだけに降る雪を 東京はまた 初めてみたいに
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「おはよう」が白く弾けるこの街は体温だけを頼りに起きて
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寝癖さえ「おはよう」というサインだね無防備すぎる家族の朝に
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過ぎ去った己れの過去は棚に上げ子の反抗期心ポキッと
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舞ふ雪が 竹林ちくりん おおひ こうべ垂れ 春 先取りの 雪柳の
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ザクザクと 雪かきをする 職員に その人にこそ 投票したい
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砕けたらそこで終わりの物語 君は水晶そっと抱きしめ
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本心を言ってみたくてススキってそっとひとことつぶやいてみる
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「寒いですね」 声かけ合えば 身ぬくみて 足取り軽く ラジオ体操へ
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鍵掛かり閉ざさりし窓 摺り抜けて流るる寒気かんき 夜半よわに降雪
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わかってる きいてるみんな わかってる わかったふりを するのがAI
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わらってる ひとたちみんな わらってる わらわれている じぶんをしらず
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夕餉時 いっぱいのおしゃべり いと楽し 食事というもの魔法を引き出す
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すべってる ひとたちみんな すべってる にがわらいしてる みてるひとたち
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しばってる ひとたちみんな しばってる しばられている ひとたちのこころ
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そろそろに膨らみ始む冬木の芽 畑の土は未だ眠りし
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一抹のけがれも恐れ世を拒み 気づけば独りへいの中
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あどけなきさくら草にも雪のふる 立春越えに桃色ふるえ
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冬枯れの 苅田に飛び来る白鳥に 古古米撒きて夕空眺む 
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身構えて心凍みたる寒き夜は君ほのやかにそた焚べるごと
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やさしさは言葉じゃないね 頬撫でる春風のごと そっと寄り添うもの
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甘言に迷わされずに一票を思うが誰がなっても一緒
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真夜中のブルーライトの埒もなしヨコハマ想う綾もなし
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雪むろに籠るごとじっと静寂に身を任せつつ 君と居る時間(とき)
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