友人の誕生日のプレゼントネットで買った美容ドリンク
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白染まり 凍える日々に 息漏らし 早く来てよと 春を呼ぶ声
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先人の歌論が載った本を読む知識身に付けトライするのみ
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人波を 縫いし進めば 目の前に 水面みなも揺らめく 睡蓮の池
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さよならの温度を上げろあのひとに火傷させるくらいの熱さに
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年内に積み残したこと数えれば 年賀状はもう売り始めてる
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前を向いてずんずん歩くと勇気だけが沸いてくる寒空の下
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大掃除頑張りませんと宣言し師走の重荷半分にする
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風花かざはなに ほほを叩かれ 振り返る 赤城あかぎの山を 雪雲包む
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百年後私はどこにいるだろう考えようが答えは出ない
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金という 言葉の光る ところだけ 喜んでいたい 今年の漢字
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本能の ままに生きている 人見れば 憧れはする がなりたくない
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こんなにも月が綺麗な夜だから未来の朝を君と語りたい
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稲穂揺れ金の西日を背景に違わぬ誓いここに交わされ
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長引いて鬱陶しかったあの夏も今の寒さもどちらも嫌だよ
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頑張れユン 弾劾受けてもこうべ上げ 狂気の国の南進抑えよ
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二度寝した その日の夢に 見えたのは 自分とそっくり そんな子の話
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豆苗の水替えお世話お楽しみ 根のひげのびて二度目の収穫
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無音の暖 冬のしじまを妨げぬ 古ストーヴの青い炎は
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声をだし 聞こえてるふり 思い出に いつまでひきずる 優しい時間
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苦行との対比さぞかし珍妙でメリーベリーのフラペチーノ
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寒天に太り始めた月明かり 放水路の凪しらじら照らし
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がふがふと京葉道路の午後五時は 上り下りの火車の咆哮
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翅をピンでとめるように丁寧にあなたの影を踏んで歩いた
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何もかも 空に帰ると 知りながら 君の全てに 一喜一憂
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あれっきりLINEは既読にならない 波打ち際にボタンがひとつ
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チビ猫は おといれの おすなお砂 かけるのが とってもへたっぴ ちがうとこカキカキ
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桃色の スニーカーを買う 母の目は 少女のようで 愛おしくなる
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飲み込んだ長いしっぽの先端で目が合う私の知らない私
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半割れのシーメノウひとつ透かし見てbetter halfはさて何処にあらん
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