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ひさかたの
雨埀
(
あまだ
)
る
萱
(
かや
)
の
菅根
(
すがのね
)
の ねもころ眺む秋の
袂
(
たもと
)
は
6
枯れ始む雑草の中 つゆ草の一輪二輪 儚げに咲く
18
たまにはと クックパッドをお休みし カンタンお菓子の本など眺める
11
秋立てば毛皮を持たぬ動物がやたらタータンチェックを好む
7
大根のおろしをぎゅっと水を切る指が赤くひりつくしっぽ
12
かわったり うしなったりも せいちょうで おとろえにさえ きづきはあるさ/爺草︵笑︶
14
ときを飛ぶくるまとんぼの複眼が秋をくらます真昼の光り
5
今一番 我の恐るる更年期 大したことなく過ぎますように
7
歳をとり先の見えたる人生よ それでも何があるかわからぬ
6
若さとは自由と葛藤あわせ持ち 強さでもあり弱さでもある
7
テロメアを たちきるように 水切りを 花にとっても ひとにもさだめ
10
若き日の友人達に想いはせ もとに戻らぬ後悔ばかり
8
漢方の空袋におうねこがいる マタタビ成分はないはずだよね
11
出れないなら 日曜、完全オフの日に オンの日あるの?と言ってくれるな
8
夢の中 旧
(
ふる
)
い知り合い 名前だけ 荒唐無稽な夢だけれども
9
舐めてよし噛むだら旨し熱々の白子 啜れば汗が鱈々(掛け詞 寒鱈)
5
まだ暗き 朝闇のなか 眠りつつ 夢に泣く人 そっと揺り起こし
12
相愛に目立たぬ様に声ひそめ すでに一緒と決めいる逢 引き(折句)
2
さざ波の波の寄せくるみぎわ立ち水平線に君の面影(折句)
2
川のせせらぎ鳥の声が鳴り響く駅の公衆トイレの安楽
0
ふて腐れてはいけませんいけません自分で自分を叱る日曜
3
隣人を愛せない人が詠む歌に願われる世界平和と愛と
4
秋の朝 風に揺れるは君の髪 白く、ふわふわ 光と馴染んで
4
都にて見れど心は慰まずいかに照るらむ更科の月
4
玉鉾
(
たまほこ
)
の 里なる山の
黃葉
(
もみぢは
)
の いまを盛りと色づきてなむ
5
秋山
(
あきやま
)
の したへる里は
賑
(
にぎ
)
はふも
紅葉
(
もみぢ
)
す
比睿
(
ひえ
)
は
閑
(
しづ
)
かなりけり
5
さ
丹頰
(
につら
)
ふ
紅葉
(
もみぢ
)
の
錦
(
にしき
)
い
積
(
つ
)
もりて
深山
(
みやま
)
にあるを
誰
(
たれ
)
か知るらむ
5
平日のためのアラームが日曜の朝に鳴る 遠くて消しに行けない
10
鶉鳴く
竹葉山
(
たけのはやま
)
の夕風に涙は露と深草の里
6
別れ際、ぶっきらぼうな口吸いはその吸い殻と同じ香がして
5
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