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さそりとふタバスコ掛けたラーメンにむせて吹く火はゴジラの如き
21
岩壁の沢にカップを奪われて夜の酒杯はコッヘルの蓋
22
高架下自販機だけが知っている内緒で駆けて手を取った夜
9
風船の捻り細工の赤き花抱いて艶めく和服の女よ
15
人生を変えることなど出来ないが終えることならいつでも出来る
28
風船の熱い硝子に色素振り伸ばして冷やすベネチアの美
14
泥を噛み汗を飲み込み耐えてきた苦しみ知らぬお前は誰だ?
24
たくさんの人の心の傷になることを選びし君に「●●●●」
3
とっておき秘密煮詰めたママレードあの思い出はお子様の味
6
追浜の先から登り穴八つ抜けて海見て帰路は夕焼け
16
死に損ね運が無いのかどうなのか結果不幸に違い無かった
22
夕凪の海が好きよと言う君に夕日が落ちて会話途絶える
22
夕暮れの狭きくねりし異世界を抜けて目映い地球の都
11
飲食と雑貨多くて迷路なり下北沢はフィレンツェみたい
10
黙し食み うみゃい美味いでもう一本食べようと言う恵方巻かな「時期外れですいません」
7
足引きの 山の峡影 雪ゆるみ したたり聞こゆ 鶯の声
8
冬の朝寒くて近づく四畳半もう桜なんて見なくてもいい
5
するすると髪を撫でてく君の声その冗談はくすぐったいな
5
同じとこ何度褒められても浮かぶ最初に教えてくれたのはきみ
4
さらさらと 額 鼻筋 喉仏 ほくろを辿って確かめる朝
4
目鼻立ち利き手も全部違うのにあなたを追うのはあの子のせいね
3
肺胞が透きとおるまで新緑を吸い込んでみる土曜日の朝
37
ベランダで餌を待つスズメみずからのパンを残して与える夫
23
離れてく君を言葉で鷲づかむどうかこのさま笑ってほしい
7
青い目に 恋を抱いて 泡となり 魚影もろとも 淡く消えゆく
13
くたくたになるまで煮込んだ白菜にくたくたになるまで話してる
6
インスタに 上がるストーリー 電車内 既読のつかない 駅構内
6
「会っても会わなくてもさびしい」って観覧車こんな揺れてる状況で
6
これじゃない カリカリご飯 じゃなくてさ 缶詰のやつ 猫要求す
18
寄せ返す波のうへにぞ揺らぐ月夢と見えつつ及ばぬものを
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