龍華雪菜
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しばらくここでやってます。
普通の人が見たら微笑ましく見える光景に涙する人です。年齢?まだ大学生ですよ?ヤダナーモウ

ぜひ、五七五七々のリズムにとらわれず、散文を読む気持ちで口ずさんでください。短歌ではなく、
口をついて出た呟きのように
朦朧とした思い付きを 季節外れの季語を 明瞭でない夢を
矮小な言葉に閉じ込めて
スノードームのように愛でましょう

2020/07/02 22:00
初投稿

人の無い夜中の街で一人きり雪に残った靴跡を追う
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雀との距離が縮まった気がして逃げる彼らの鳴きまねをする
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ささやかな誕生祝いのあて先はたった二ヶ月先のワタクシ
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もう過ぎた十一月に降る雪は私のようにきえてゆくもの
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足早に変わる葉色をつらまえず腐りたなびく枯葉の鴉
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華やかな衣装にその身を包む人ら蝋燭の火も手を叩き祝う
8
暫くと顔を合わせる従姉らは私が顔を知らない人と
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飲み慣れぬ麦の恵みを胃に受けて眠れぬ夜を過ごす怠惰と
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いつまでも昼間であってほしいから太陽の後がつっかえてる
8
明るさに気づいてみれば窓の外寝ぼけた色の月が沈んだ
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静けさや部屋に染み入るアホの声
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失せ物はその気になっても見つからぬ悔み視線を落として気づく
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少しだけ溶かしたアイスのひとすくい夏には少し早い贅沢
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足元にまとわりついた鳩それを狡い目つきの鴉が見てる
7
やることもまたなすことも見えぬ目に鱗が入っていると願って
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いつもより重いカバンの中身には今日の私のご褒美用に
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空欄に何を埋めるか悩む時 きっとあなたは矛盾している
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いつからか思い出すのは冬のころ足滑らせて死なばもろとも
8
弱まった電池を入れた置き時計秒針が右往左往している
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祖母が好きだった鬼灯束ねては揺らせばそこに骨が鳴る音
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この国は君らの庭ではないのだぞ決して我らの庭でもないが
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片隅の暗い自室で座り込み頭に生えた黴を育む
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若干の黄ばみの残る壁紙が私を守る脆弱な繭
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路傍には意地汚くも解け残る靴跡だらけの汚らし雪
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不意にその視界に入る若白髪見つけたらすぐゴミ箱へイン
9
意味もなく吐き散らされる言葉には無論意味など乗るわけもなく
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もうやめて考えたくないそれ以上脳を〆なきゃ生きてけないの
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ただ少しシャーペンの芯が折れただけなんで一緒に心が折れる?
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いつの間に甘いものより苦いもの好きになってるそんな年頃
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あそこまでかけっこしようと言っていた子供がいつか私になった
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