えーっと、ご無沙汰。皆、元気してる?
「お二人で仲良くしなよ」と言ってから パピコを買って一人で食べる 5
「今晩は 一ついかが?」とイタズラで 言われる夢を見るハロウィーン 3
オンボロの一眼レフをガラス越しに 眺める君はちびっ子のよに 4
もう一度いうからちょっと、聞いててよ。ちょっくらそこのリモコン取って 4
暑がりの君には心地のいい季節 ポケットに手を突っ込んで言う 4
行燈を持つ君の背をチラリ見て 覗くうなじに 触れかける日に 4
今しがた探してきたけど何処なのさ? 君の言うその楽園とかは 3
「遅いぞ!」と 私の右手を取っていた そんな貴男の 寝顔を見たい 3
只二つ 西洋筆と落ち葉が 拠り所 書いても見ても 自分感じる 4
一本の 氷菓咥えて 一人待つ 駄菓子屋の側 ベンチに座り 4
インカメラ 鏡の代わりに 起動する 映るのはただ 気怠気な顔 4
山岳部 帽子1つでそう言われ 「山は嫌いだ」 小さく呟く 4
墨こぼし 染め布になる 制服の 色を言うなら 「焦夜色」 4
このままで いさせて欲しい 君だけど 私は早く テレビ見たいの 4
片手には ポリポリわかめを常設し もう片方で 教科書を読む 4
満ち足りた 笑顔がちょっと ウザいよね そんな私は やな奴だよね 6