ポッチリと モッコリやめよ オッサンの 夏の身なり マジきついから
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ダイソーで 猫柄食器 見つけては 重さに躊躇 でも一目惚れ
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説教をしてみたいのだ一度でもふんぞりかえって「人生ってのは」
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迫りくるいまの生活の解が✕のマークでかえってくる日が
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泣き方を忘れたままで生きている夏もだれかのただひとつの夏
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七五調 交通安全 標語とか 最近見ない… ナンか寂しい
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通り雨なのかな夕立だったかな何にしたって相合傘は
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汗光る子どもの額をそっと拭く タオルの下の太陽の笑み
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猫を一文字に抱く幹のような腕 少なくともこの部屋は幸福
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「女子アナ」は サブリミナルな コトバやで。 女子でアナやで まぁコワイわナ
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いたるところに実、花、枝、魚、卵 立ち尽くす脆弱なヒト、我
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校庭の水たまりに注がれる 職員室の明かりの色よ
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日長しと夫と歩く田んぼ道 大合唱の時期は終わりぬ
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僕のにふたつだから、きみのコーヒーにもおさとうをふたつ。
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ほかほかで 真っ白ふっくら艶やかな 炊き立てお米が一番大好き
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西の空遥か遠雷聞こえきて夏の本気が見え隠れする
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愛のかたち わたしのはまんまる。あなたのはしずく形ね。
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雷雨なり それでも今は卓のうえ順に咲きゆく五色の花火/ボードゲーム「HANABI」
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きみの目がわたしの脳裏を侮辱してチリチリ焼いてやまない日暮れ
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パラパラと優しく響く雨音に 耳を澄ませてコーヒー啜る
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カラオケでちょうどいいとき店員がフライドポテトを持ってくるなり
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真夏日の 道に倒れし 老媼(ろうおう)は 路傍のひとの 腕に抱かれて
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目が覚めて眠れぬ夜はUtakataの歌詠む誰かもそうだといいなぁ
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いまだ来ぬ荷物をまだかと待つ夕方車の音に耳を澄ませて
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暑さのせいで目覚める夜のウーロン茶ゴクゴクという音だけひびく
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夕刻の忙しき人の往来をただ眺めいて父よ母よと
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炎天下剪定の音聴こえきて私の業も刈り整えて
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いつになくシニアの多き『国宝』の開場時間の十分早まる
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この地球ほしが見捨ててくれないから死のう 誰もわたしを覚えていないで
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シャトレーゼにきちんと並ぶ自転車のどれか キミの自転車のどれか
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