月夜崎雨
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物語を作るのが好きな高校生

足跡は油なき皿の白さゆえ水を含んだスポンジは私
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疑問一 いつから花は白くなり私と似た葉を見せるのか
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桜見据え食む友 雪下の水啜る我
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はらはらり合否の友にさよならを 私はまだ薄月の下
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グッドバイ抜け殻の私 ハローハロー私色の影ゆらゆら揺れて
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「⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎⬜︎」電波越しの声雨多く 手首の傷は夜空の影へ
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夜空へと輝く瞳の君フィルター 星のフィルムを部屋に蒔こう
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月動く みにくい心にただ痛い 朝日の緞帳どんちょう「今日は目玉焼き?」
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問二十 月までの距離を求めなさい ただしあなたは月下の狼
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誰そ彼たそがれに道踏み出して心の黄 破る信号ひとときの春
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寝る起きる寝る起きる寝る起きる寝る起きる朝日があと何回も
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触れる手と静かな白のメッセージ どうして届かぬ拝啓君へ
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独り道 音楽のみが夜の音 雲隠れの月綺麗と言えず
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夜一つ身体に落ちる 明日を想う、夢に思える苦しみの朝
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ふんわりと風邪に食われた私かとコロナは静かに身体を蝕む
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桜までカウントダウンいつまでか秋舞う風は心散らすなど
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緑だった木は色を落とし、茜の風から秋が落ちる
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死にたいと望みながらも進んだ道 朽ち果てるまで生きると決めた
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「またあした」花に似つかぬあいの風 星月夜の下、香り残ると
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天の川あいの色向け伸ばす手に 「さて問題です、あいの漢字は?」
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元気だと花咲く声の白さより おはようからおやすみまでただ
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「星、きれい」二度目の夏にこぼれ声。空の三角、まだ私はここ
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道外れ橋に隠れる彼岸花母への土産は何にしようか
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