まっくろな電子ドラムをスティックで叩いたらコツコツ音が鳴る
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旅先で眺めし梅は五分咲きの 今ごろ寒風かぜに震えているか /寒波ふたたび
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ようかんを食ったあと口に含んだほうじ茶をついぶくぶくとやる
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日常に 潜む絶景 見逃せず スマホ構える 純粋ピュアな習慣
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プレイリストがきれたからイアホンをはずすと部屋が寒いから寝る
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舌先の口内炎が気になって 前歯に擦り治りも遅く
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間違って処分されたカメ可哀想 かけがえのないであったろう🐢>岐阜のニュース
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雪路地の奥に一軒古きBAR 老マスターと瓦斯のストーヴ
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視界ゼロ津軽の地吹雪横なぐり 前ゆく車の尾灯を信じて
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小さめの手提げ片手に 一枚のはだかの紙幣持ち コンビニへ
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煙草の火 焦げて縮れた前の髪 荼毘に付される 匂いはこんな
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夢破れ 夢も忘れた海琥珀シーアンバー 流れる先も 判らないまま
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長く伸びた 玉のれんを手でかき上げて この世界はまだ 鮮やかと知る
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月イチで 不調確約 されてる日 心身過敏 自分をセーブ
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詠むことが 心救いし 短歌うたなれど 読み返しては 胸つまりぬる
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そりゃそうか家族とお出かけするよりも 友達と遊ぶ方がいいよな
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はなわ君みたいな寝癖つけて君 玄関出て行く金曜の朝
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永ちゃんの鼻唄歌う父真似て 君が輪唱「ウィスキーコーク」
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忘れ物したらペンで手の甲にえがく癖一日で消える戒めのタトゥー
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氷上でが物顔のアザラシは冬の日差しを贅沢に浴び
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星が爆発する速度できみに 永遠にもおもえるほどに
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願わくば星座になりたい今日という光にいつか名前をください
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お互いに 亡くしし犬猫ともを 語り合う 心癒せし 大切な時間とき
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少食ゆえに「麺少なめで」 不要と言えない 代わりに乗った優しさのチャーシュー
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仏壇に選手名鑑五冊目で父は天から野球観戦
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半月夜 羅生門にぞ 変化へんげ出づ 弦満月に 太郎八幡(腹減った、どだっ折句?)
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氷雨降り 心と体 てついて 少しぬくめの 春雨を待つ
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用事済み どら焼きホイップあんこなど頬張り 蒼空見上げ爽快
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よわきもの 狙われる世は嘆かわし 銀行帰りはヘルプマーク隠す
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君とありしときはあれどもふと思ひ悲ひおもひて逢ひて来たし
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