悲しみを 乗り超えて得る フリー切符 道行く未知の あなたの地図の
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猫鳴きて 春本番を 思い知る それにつけても 早期復興
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ダンプから 舞い上がりし 花吹雪 それにつけても 早期復興
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即興で 歌の詠むのに 慣れもせず それにつけても 早期復興
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モンブラン 季節外れも 嬉しきかな それにつけても 早期復興
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山菜で 食卓飾る 春の宵 それにつけても 早期復興
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春眠の 微睡む時や 幸福に それにつけても 早期復興
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フトンでも 春の暖かさ 感じけり それにつけても 早期復興
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認知予防 目的持ちてここに来て 知らぬ言の葉 ここにて教わり
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短歌詠む趣味まだ誰にも言ったことないけど君になら言いたいな
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大学も気づけば四年目スタート最高の年にしてやるんだ
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ずっしりと 六キロ近いおデブちゃん 何とかせねばと我が愛猫きみを見る 
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朝食を作った炎が盛る部屋 良かった夢で これも悪夢か?
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名作を「青空朗読」で聴くうちにキーを打つ手のいつしか止まりぬ
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矍鑠かくしゃくは褒め言葉なるや 老人の 知らぬが仏の老害なるや
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苦しんでばかりの日々を照らす灯は煮た大根の意外な旨さ
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生ぬるい夜を眠らず起きていて明日からの地獄にただ怯える
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更けし夜に詠う詩の音はなく けれど私はたしかに歌い手
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来世など信じやしない 次もまた人に生まれてしまうのならば
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会えないを会わないとして閉じたからあなたはずっと居なかった人
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赤子の脾臓を取り出して壁に投げたならばどれだけ柔らかに膿が飛ぶでしょう。
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変わりない日々に満足していると動けないほど老いてしまうよ
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大好きな貴方に贈る竜胆に込めた想いは仄暗い欲
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雪解けのハエも素通り犬の糞 人糞ならばどれだけ愉快か
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人工的自然美礼賛する阿呆 命にルビ振り馬鹿射精/弘前桜まつり
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今夜はね 会えない人に会いたいと叫ぶ曲だけ飛ばしたいのよ
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花が似合うあなたの「笑み」が好きだった 花で埋もれるあなたを見て知る
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木曜に塗ったばかりのマニキュアが剥がれる日曜 家事したくね〜
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不眠症曇りのときでも仮初だ 太陽が眠るその時を乞う
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惰眠越えノロノロ歩く自分にも眠る前の陽は照らしてくれる
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