柿をいただき庭の蜜柑切る初冬仕事で疲れきり食べる間もなし
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かさぶたになってしまった思い出をむりやり剥がしてまた傷にする
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落ちたパン食べろと囃す手拍子が秒針を超え犬になる小野
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ぼくだって「行（ゆ）けばわかる」とか言ってみたい (文字のかすれた地図を片手に)
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耳の裏は何かを掛けるための部位じゃないから優しくしたげて
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それだけさカットボールはリベラだけ殿堂入りに押しの強さよ
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お子様は裸のランチおかんには旗もゆれては苦労もかけた
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大関のネーム消えてもどん尻の底から光る照ノ富士だよ
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察知する人間嫌い電線の棒も歩けば犬も吠えるよ
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すれすれの薄っぺらゴム見えるかな安全膜の先を知りたい
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もう二度とこの冬なんて越せないと渡り鳥なら波に揺られて
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何処の馬の骨の者か知らぬが（品種不明・年齢不詳・オス）ひもとひなたぼっこがお気に入り
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茂吉忌に短歌読み入る女性歌人「言の葉ステキ!」我も詠みたり
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温かいもの食べるのは人間のみ　寄せ鍋も叡智の結晶
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鶏卵を蛇が呑み込む瞬間に時巻きもどり蛇の産卵
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これからも 傷つきながら 生きるだろう なんて綺麗事 掃いて捨てたい
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僕に腕をつけてくれて、ありがとう 僕を人にしてくれて、ありがと
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美しいひとや物だけ見ていたい だから鏡は のぞきたくない
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酔う程に忘れる事は楽しけり忘れた人と相撲するなり
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なにもない月夜の影は蒼白くエロスの残香り貧る
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切ないね様々な今日過ぎたけど話せる人がいない夜なり
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サメ型の手袋をして事件性という言葉に怯えてる姉
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「あの魔女は自殺でしたよ その証拠？僕に名前を教えたことです」
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ボイラーの設定温度を上げながら （春が来るまで生きているかな）
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心って どこに宿るの？ その身体 削いでいったらそのうちわかる？
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テスト前勉強せずにニキビ摘む　ガンプラ銃向け僕を咎める
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僕が先に 君の姿を 見つけても 声かけられるまで 知らないふりして
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母の目は幼き僕を知っている　僕の未来は誰も知らない
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僕という 人間がいかに しょうもないという事実を思い知る、術（すべ）
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醜くて ぞっとするほど おぞましい そういう恋をしていましたね
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