今日の俺狡いことする予定あり誠実に髭を剃って出かける
5
食べる 寝る 暖かくする それからさ 君との幸せ 考えはじめ
2
今月は 30日しかないもので 短歌を詠むには1日足りない
9
女子たちはぼくに告白なんかせず 髪色の話しあいみょんの話し
6
失望と線路が癒着する国と 青い天狼 本初子午線
3
信号を一つも止まらず駆けていく 君の笑顔に早く会いたい
6
「寒いから、」「もう冬だから、」 ほんとだね 言い訳をして君と眠ろう
4
あぁダメだ 寂しい音が響いてる 僕の中だけ 僕の中だけ
1
少しだけ赤く腫れてる注射痕 君には教えないはずだった
3
空回る僕に対するあの人の相対あいたい屈折率を求めよ。
3
「当たり前」 そんなものなどなかったね 早く戻ってこいよ、日常
1
「寂しい」と伝えないのも愛ならば 言わせるのも、また愛なのだろう
2
「大丈夫!」ケータイの充電残量表示程度の信憑性
1
かわいいはすべての価値の根源で、ディズニーランド、空気は無料
1
もうだいぶ塞がりかけた傷だって触られるのはやっぱり痛い
8
それは薔薇ひとつの愛の伝言を司るため棘を持ってる
0
不甲斐無さ 形に残し 音を編む 海に流した ある種の自傷
3
夜らしさに流されて開けた窓オリオン座しか知らないのに
1
「お迎え」を願ってるうちは迎え入れられていない死ぬということ
0
さよならの音はまだ聞こえておらず、そう願いたい夜もあるので
2
天国の順番待ちと住み慣れた地獄の底とどちらを選ぶ
3
どうしたらいいのかわからず立ち尽くす疲れ果てて判断が鈍る
2
あなたが嫌いです 優しくできない自分を思い知らされるから
2
バックミラーの 中で君と 目が合った 『どきっ』としたよ 目をそらしたよ
1
君の目を まともに見るのが 怖いから バックミラーの 君を見ている
4
「また明日」、信じているよ 僕はまだ泣けないままでここに立ってる
2
(牢獄をとざすんだったら今にして) ― なるべくのろく、枯葉を撫ぜる
1
心臓を抱えて登る階段が 靑くて暗くて黴臭くて
1
破けたアイスコーヒーの旗を抱く 残骸しか愛せない人
1
銀の波 めくればめくるほど僕が僕でなくなる快さしか
3