今は今、昔は昔と言う祖母の 言の葉信じ今を生きてく
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銀杏見て思い出すのは高校時代柿の実見て思い出すのは庭の渋柿
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柿食べてうまいと思う昼飯を食い終わるとまた柿届く
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自らが手折った蘭の花びらを「花を盗んだ」と母責める祖母
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変人の周りにいるのは変人だ そんな当然 反芻をする
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キラ女からはぶかれ泣いてた小松さん救済措置ははて誰がとる
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傷つけて傷ついた胸の内 忘れるものかと塩を塗り込む
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幾万の言葉をもってしても尚、貴方に伝う詩をかけない
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君を思う 時間が増えて 減ったのは 歌詠む時間 いやいや増えてる
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背後から 肩越しに話しかけた 君の顔が 近くて僕の 心はゾクゾク
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ねるとんに取り憑かれたよ肩重い「ちょっと待った」は秋のゴースト
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掘り出しの赤絵茶碗を六つならべ織部の丘の紅葉憶う
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歯車はもう狂わない最近の運命はみなデジタル仕様
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ハトなんて白い色だよカラスなら夜に慣れたら平和も同じ
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月光のピエロ、地球の調律師、宇宙の扉、鼓動の戦記
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人間が鳥類ならばこの羽はモテるだろうが今は除らねば
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3分間 あればいいです 辞世の句 詠むので少々お時間ください
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レンズにポーズ決める瞬間 防衛反応 魂を守る
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エアコンの生ぬるい風人肌のような不快感と温かさ
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控えめな 低い位置から ピースする 世界平和を 願うひとゆえ
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今もあなたが私の神様です 崇め愛する唯一の人
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魔法しか使えないから無力だ 君に声すらかけられないよ
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自首します。雨・交差点・行き違い・美形・あいさつ・恐怖症です。
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「もう寝る」と言っていたのは二時間前 手許の月は四角く光る
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しあわせも 一番上の棚にあり ぼた餅みたいに 落ちてはこない
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愛してる、アナタは言ってくれるけど、私は言えない大好きとしか
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「ねぇ、いつか」 一緒に旅に行きたいね 「うん、いつかね」 そのいつかは永遠のいつか
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願ってはいけない事を祈った日、チクリと針が心に刺さる。
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声あげずソマリアの少女泣いているスマホの向こう大地ひび割れ
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友人と「で、やらんのかい」のツッコミを我先に言うが関西は遠い
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