Utakata
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しおはま
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初めて詠みます。よろしくおねがいします。
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土曜日を満たす余熱を剥ぎとって少しずつでも寝室に置く
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さわったら澱みが増えて沈みゆく仕組みですので留意ください
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まよなかの奥の奥には地獄への境目があり触れると窪む
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あのころのわたしが背後から迫りなにかを言うが聞きとれなくて
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まっくらな深夜三時のサウナには広がる砂とオアシスがある
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青色のつめたいものを見つけては炎のことを否定している
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一歩ずつ助走をつけて挑んでもまだ届かない恋をしている
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『会えない』のほんとの意味を決めるなら404か503か
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薄桃のヴェールであればこんな日もきみを纏って生きられるのに
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東から来た電報をAIで西に送っただけの一日
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突然の死神さえも淀みなくリンゴジュースでもてなしている
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海峡を越えたら手は届かないのに船は止まらず加速していく
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人が死ぬニュースがあった夜更けでも無言で咲いた白の紫陽花
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定型に当てはまらない人生もうたのなかでは定型である
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机から出られない教科書たちのホームルームは夜に始まる
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うたの葉は春一番で舞い散って手の内側に音だけ残る
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白銀の碇を抱いてきみのいる海の底までたどりつきたい
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GitHubの奥に片手を突っ込んで終わったぼくを取り戻してる
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銀色の風に呑まれて洞窟の奥でさまようもぐらの子ども
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ライオンが口から出した水なのに崇めるように無言で飲んで
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波際に並んで立てばあしたには海亀が連れ去ってくれるよ
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きみ抜きで沈む夕陽があるようにジンバブエにもあやとりはある
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近道を三回以上した人は出られなくなるらしいよ、IKEA
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夕立のときだけ思い出してみる傘をなげうち駆けた日のこと
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夕暮れの続きすぎてるしりとりをやめさせるため「終焉」がある
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くたびれたブラウン管の奥深くあのブローチはしまいこまれる
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もういないひとを両手でつつみこみ
三十一文字
(
みそひともじ
)
の箱へ納める
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散歩する犬の後ろをついていく飼い主めいた愛情でした
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本人と書いたたすきを掛けたまま無言でじっとこちらを見てる
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前足でシャッターチャンス蹴散らしてねこはいつでもとびだしていく
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