しおはま    フォロー 63 フォロワー 46 投稿数 169

初めて詠みます。よろしくおねがいします。

この星のまばゆい夏の引力で真桑瓜たち落ちては光る 

(バオバブが本の端からこぼれだす)見えているから大切じゃない 

二十三世紀でもまだひとりだが散歩みちにはシャクナゲ香る 

おそろいのものを食してみたかったカルディなんてないこの町で 

ふしんしゃという単語だけ鮮明な隣のまちの防災無線 

レジ袋有料になったこの星を詰める袋はどの売場ですか 

十世紀前の逢坂くれないの満ちる空へと跳んだ蝉丸 

珈琲のしずくはきょうも破裂した怒りに舞ってキッチン染める 

終点の浦和美園で逢いましょうイオンモールに骨を埋めた日 

今朝もまた浮かぶメアリー・セレストの風景に似た湯気の珈琲 

教科書のなかで舞い散る金色のエリスの嘆きノートに写す 

二番線ホームにいまはないはずの赤い電話から聞こえるきみの 

海と空まぜこぜにして境目を失い溶けるネモフィラの里 

てっぺんの赤にフォークを突き刺して揺れるあなたを崩して舐める 

枝纏う雲居の先の光めざしコローは筆を隠して歩く 

玄関に彼女の傘がない朝の雨のしずくに感情はなく 

ひとくいのイメージほどには怖くないつぶやきながらゆく鬼子母神 

シトラスをまとううなじは厳かにSEA BREEZEの加護受けし娘よ 

脳天がとんでいないと耐えられぬ仕事ですかね基本的には 

沼の底からのばした手の先で黒いねずみを撫でてた、遠く 

天と地をそっとつないだかすがいは夜の駅舎を浸す雨漏り 

「ほしくない?」少女が指をひっかけるビーチサンダル海ははるかに 

バンクシー作品らしきねずみの子闘争の夜に溶けて消えゆき 

情報は洪水なんだ方舟を押し流しては更地に戻す 

春が来て埼京線を止めるだろうもしカリスマに生まれたならば 

令和前ワンチャンあると腕まくり帰ってきましたノストラダムス 

桃色の花弁が隠しているうちにだれにも送らぬスタンプを買う 

人生はソシャゲだと知り目を閉じてリセマラなしの恋人ガチャを 

「恋情とは何なのですか?」端正な令和生まれのくちびるうごく 

交通は不便ですけど人気です砂丘コテージ地底深くに