しおはま    フォロー 65 フォロワー 48 投稿数 179

初めて詠みます。よろしくおねがいします。

『東南が吉』のお告げを聞いた者のみが集った黄昏のイオン  

明日の二時錦糸町駅南口に立つ老婆こそ未来のきみだ 

フェルメール色と呼ばれるあの青の絵の具がないときみが塗れない 

たましいを宿してゆらぐ灯籠よ天国までの道を教えて 

ドラえもん宇宙できみとランデヴーさせて?道具はなしでいいから 

頼むからパリにはお寿司などないと言ってくださいただ彼のため 

台風の目につつまれた戦場が無風の中で色を喪う 

きみがいま愛とか呼んでいる瓶の中身がなにか知っているのか 

しおりなどついていないと思ってた本からのびやかに出るしおり 

ロウリュ時に解き放たれた蒸気からできておりますこの御茶ノ水 

この星のまばゆい夏の引力で真桑瓜たち落ちては光る 

(バオバブが本の端からこぼれだす)見えているから大切じゃない 

二十三世紀でもまだひとりだが散歩みちにはシャクナゲ香る 

おそろいのものを食してみたかったカルディなんてないこの町で 

ふしんしゃという単語だけ鮮明な隣のまちの防災無線 

レジ袋有料になったこの星を詰める袋はどの売場ですか 

十世紀前の逢坂くれないの満ちる空へと跳んだ蝉丸 

珈琲のしずくはきょうも破裂した怒りに舞ってキッチン染める 

終点の浦和美園で逢いましょうイオンモールに骨を埋めた日 

今朝もまた浮かぶメアリー・セレストの風景に似た湯気の珈琲 

教科書のなかで舞い散る金色のエリスの嘆きノートに写す 

二番線ホームにいまはないはずの赤い電話から聞こえるきみの 

海と空まぜこぜにして境目を失い溶けるネモフィラの里 

てっぺんの赤にフォークを突き刺して揺れるあなたを崩して舐める 

枝纏う雲居の先の光めざしコローは筆を隠して歩く 

玄関に彼女の傘がない朝の雨のしずくに感情はなく 

ひとくいのイメージほどには怖くないつぶやきながらゆく鬼子母神 

シトラスをまとううなじは厳かにSEA BREEZEの加護受けし娘よ 

脳天がとんでいないと耐えられぬ仕事ですかね基本的には 

沼の底からのばした手の先で黒いねずみを撫でてた、遠く