Utakata
登録
Login
しおはま
フォロー
98
フォロワー
84
投稿数
328
初めて詠みます。よろしくおねがいします。
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
…
次 ›
最後 »
朝焼けにコンクリートをさしだしてきょうもどうにか生き延びている
4
進むほど深い色味に落ちていくぼくらの住まう瑠璃色の月
4
清教徒革命というくちびるの動きだけでも覚えていたい
4
かみなりが玉虫色に光ったらそれを合図に駆けだしてくれ
8
改行を繰り返しては文頭でしくじりつづけ白紙が埋まる
3
さえずりが消え去ってゆく草原を小さな象が並んで歩く
3
エメラルドシティへ至る道筋を示しはしない銀のパンプス
5
絶対にさかなになってあの海であなたとひれをすれちがわせる
9
しないことリストすることリストしたことリストすべてを書くリスト
1
無限回トイレに入り同じだけ出てくるだけの人生だった
3
人生を綴じ込むためにつくられた巨大な檻をイオンモールと
4
宗教の冊子みたいな澄んだ空見に行こうよと君がのたまう
6
終末の時間軸から来た人へきょうの恋愛運勢を問う
3
体温も笑顔も持たぬ機械でも恋情とやら持ちえるらしい
1
強い言葉でいうならば死であるがそうでないなら淡雪だった
7
終焉は一度だけではないらしい未来人からテレパスで聞く
3
月面を歩くのに似た足取りで地上の雪を踏みしめている
5
光あれと願うのならばおそらくは光を見ない人生だった
7
雪の舞う東京都内某所にて町中華なら行くよと言った
4
あの夜のミニストップはすでになく光る「エンゼル保育園」の字
3
神絵師の残留思念探してはWEBをさまようROMの子たちよ
7
盗まれた傘が戻ってくる日までこのコンビニで暮らしてゆこう
11
踏切の手前の一時停止にも似たゆるやかな気持ちは降りる
3
iPhoneで集めた砂鉄を手のひらに落とし今宵の思い出とする
5
三センチ以下の鉛筆しかいない勉強会は六時からです
3
ぬいぐるみと話せる人の輪郭は人と交わる人よりも濃い
9
吐いた日のトイレの床はうつくしい背中を撫でる指先が濃い
6
加湿器をつけていなくて涙すら出なくなりつつある午前二時
6
朝焼けがすべての道を燃やしてるこの街にただきみだけがいる
8
おしぼりはいりませんかと笑んでいるおしぼりよりも白い手のひと
3
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
…
次 ›
最後 »