Utakata
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しおはま
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初めて詠みます。よろしくおねがいします。
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明日の二時錦糸町駅南口に立つ老婆こそ未来のきみだ
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フェルメール色と呼ばれるあの青の絵の具がないときみが塗れない
6
たましいを宿してゆらぐ灯籠よ天国までの道を教えて
6
ドラえもん宇宙できみとランデヴーさせて?道具はなしでいいから
1
頼むからパリにはお寿司などないと言ってくださいただ彼のため
0
台風の目につつまれた戦場が無風の中で色を喪う
1
きみがいま愛とか呼んでいる瓶の中身がなにか知っているのか
5
しおりなどついていないと思ってた本からのびやかに出るしおり
1
ロウリュ時に解き放たれた蒸気からできておりますこの御茶ノ水
3
この星のまばゆい夏の引力で真桑瓜たち落ちては光る
5
(バオバブが本の端からこぼれだす)見えているから大切じゃない
4
二十三世紀でもまだひとりだが散歩みちにはシャクナゲ香る
2
おそろいのものを食してみたかったカルディなんてないこの町で
10
ふしんしゃという単語だけ鮮明な隣のまちの防災無線
8
レジ袋有料になったこの星を詰める袋はどの売場ですか
1
十世紀前の逢坂くれないの満ちる空へと跳んだ蝉丸
5
珈琲のしずくはきょうも破裂した怒りに舞ってキッチン染める
3
終点の浦和美園で逢いましょうイオンモールに骨を埋めた日
5
今朝もまた浮かぶメアリー・セレストの風景に似た湯気の珈琲
1
教科書のなかで舞い散る金色のエリスの嘆きノートに写す
4
二番線ホームにいまはないはずの赤い電話から聞こえるきみの
1
海と空まぜこぜにして境目を失い溶けるネモフィラの里
4
てっぺんの赤にフォークを突き刺して揺れるあなたを崩して舐める
4
枝纏う雲居の先の光めざしコローは筆を隠して歩く
1
玄関に彼女の傘がない朝の雨のしずくに感情はなく
6
ひとくいのイメージほどには怖くないつぶやきながらゆく鬼子母神
1
シトラスをまとううなじは厳かにSEA BREEZEの加護受けし娘よ
9
脳天がとんでいないと耐えられぬ仕事ですかね基本的には
2
沼の底からのばした手の先で黒いねずみを撫でてた、遠く
2
天と地をそっとつないだ
鎹
(
かすがい
)
は夜の駅舎を浸す雨漏り
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