文月のペンタトニック
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ありがとうございました。

合コンの直前カップヌードルの蓋が破れて行くのをやめる
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多能化が進む世の中今週はレッドに代わり長官が出る
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「デスメタルみたいな味ね」透明な死を希釈する北欧の地で
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話し合いふたりで決めた分業制 ぼくが「作担つくたん」きみは「食べ担」
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親友のお見舞いにいく 溶けそうなまひるの月を絹でつつんで
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まくら見て知る涙跡 鈍色にびいろのペットショップで獏を探せり
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戦争を知る祖父が言う 麻雀で平和ピンフは最も基本の役と
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人類の存在こそが罪に見え赦されたくて海を眺める
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二億年後の地球から見つかった空を見上げるぼくらの化石
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本当はきみが狐で化かされているならいつか笑えるのにな
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うとうととぬるきワインに染まりたるきみの指にもひそむ白骨
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夏休みぐらい故郷に帰ろかな ところできみはどの星だっけ
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午後二時の睡魔に吞み込まれるような抗えなさで落ちるのが恋
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泣いてない泣いてないからたまねぎを刻む刻んで刻んで刻む
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道端を穿つ新芽のごと吾子が初めて見せし抵抗の牙
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ぼくだけが知っている アンタレスから生まれたきみの骨があかいと
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丸かった入道雲が溶けながら午後の授業を諦めさせる
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全国で新たな夢を芽吹かせている甲子園球場の土
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天と地をつなぐ山なりマウナ・ケア 夜空のきみはどの星ですか
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予約した死がお迎えに来たけれど蝉が啼くから今日もリスケで
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缶ジュースおごってくれた先輩の葬儀はゆるく焼香は五度
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何気なく打ったコナミコマンドで回る手裏剣 傷つきそうだ
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終電の籠に揺られし同志たち それぞれの手にそれぞれの明日
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風頭公園を背に出る船の行方を龍馬像と案じる
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音もなく閉じた楽譜と見つめあう 八分音符は死神の鎌
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「君がいた夏は」と歌うきみの目に向日葵 遠い夢にしないで
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日陰にも咲く花のあり 温めたお好み焼きに醤油をかける
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柿の葉で包む本音のいろ 今朝も野生の鹿が車道を駆ける
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窓の外入道雲に誘われてぼくのからだにまだ海がいる
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掬ったらこぼさぬように移動してベッドに注ぐ液体の猫
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