灯屋  フォロー 62 フォロワー 62 投稿数 417

きっと皆んな繋がってるよね。

選択をせずに置いてけぼりにした過去の自分に会いたい春夜 

雑草は校舎の影で凛と立つ僕に強さを分けてほしいよ 

真実は奥歯で止めて春曇り逆さの君が水溜りにいる 

幸せな少年時代を過ごしたと雲には告げる四月の校舎 

初夏の空ふりむきながら見上げれば小雨と流れる雲の鳥かな 

星図鑑顔に伏せつつまどろめば初夏の風吹く致死量なほど 

盗まれた消しゴムはきっと今もまだ僕に消されてると思ってる 

マカロニのサラダに入る玉ねぎに頼るビタミンどのくらいある 

夕暮れは浅い眠りと小説のすきま縫いつつ栞を挟む 

制服に蹴り入れられた跡残る友庇えずに何がゲバラだ 

本気では無いことくらい気づいてる 桜にだけは打ち明けておく 

菜の風に吹かれて心は透きとおりやがて優しさだけになりたい 

四月とは暑からずして寒からず制服やっと身の丈に合う 

似合うからと母が買ってくれる服どれもこれもがわんぱくな服 

あわよくば悪いやつだと見せたくてミルクを入れずコーヒーを飲む 

星よ星僕らを照らせ午前二時むくんだ指で微分係数 

亡き祖父のカセットデッキONしたら中島みゆきがファイトを唄う 

「モウスグオフロガワキマス」に「はーい」と応える僕はB型男子 

叩かれて押し付けられても耐え忍ぶ僕の机に賞をあげたい 

夜のバス窓に耳たぶ押し付けて映る横顔噛まれる予感 

いろはすは何味が好きなど話し 気付くあなたの手首の傷に 

海馬など無ければいいよ忘れたい忘れられない僕 水瓶座 

「最悪だ期末テストはびりだよ」と落ち込む君をちょっと好きになる 

先輩が僕だけくれたガム辛く「お元気で」すら言えないなんて 

おぼろ雲黄砂の色に染められて見上げ染み込む寂寥なるを 

がに股の祖母は路上で被写体にGoogle Earthにさりげなくいる 

くちびるが小鳥のようだ君の告白はしずかに僕に触れるよ 

ふきのとう無邪気な顔で我に問う「なになしとげたのこのいちねんで」 

よう親友 杏の林に向かう旅一人で向かえ俺を置いてけ 

春の陽はバスの結露を吸い込んで揺れる陽射しと静寂運ぶ