灯屋  フォロー 107 フォロワー 108 投稿数 660

きっと皆んな繋がってるよね。

爪に土 娘を僕の母にした歩幅小さくなってく祖父は 

デビューした蝿と一対一になりジリジリ握る新聞紙なり 

太陽にまみれて輝く君の髪これから夏の季語と制定 

さよならはどこかで鳥が鳴いた夜仰いだ空は紫のジュレ 

ティシャツ をじとりと濡らすこの頃はひと夜ひと夜にひとみごろ。初夏 

祖母亡くし十年が経ちケーキ買うめっちゃがんばる祖父と母には 

コンビニは欲望をほぼそろえられ 四季を愛でたくおもう以外は 

近頃はここでまた逢え嬉しいよ月に腰かけ君の和歌よむ 

幼き日「あの子がほしい」の忘れもの 言えないんだな十七になりゃ 

きみの爪指す月見上げ肩寄せる忘れられない忘れたくない 

初夏の夕ぬるくて湿った風に触れ好きでも嫌いでもない君と 

漱石に挟まる栞「真くん」と 見つけてしまった母の青春 

深爪でじんじん痺れる右小指その先にもう夏がきている 

たんぽぽの道に置き去りした夏の忘れられないあの日の「ごめん」 

俺は今日俺であること失敗しちょっと考え「笑う」を選択 

既読にもならぬふきだし眺めつつ終わりはいつも夢に似ている 

さみしさは机の上で首かしげ僕が気づくの じっと待ってる 

聞いただけ君の名前を聞いただけ痺れはじめるぼくの魂 

枯れ桜突き刺されたる寂しさを人型に畳み抱きしめてくれ 

中指で剣状突起触れながら果たされなかった約束などを 

「おはよう」の「お」を飲み込んで今日もまた愛想なし男で生きていました 

DAISOで僕の苗字のシャチハタが売り切れている 誰が買ったの 

起き抜けに窓から入る風は青夏になってる想像以上 

鳴かぬなら鳴かない種類のほととぎす みんなちがってみんないんじゃね? 

自販機でミルク多めのこの春も平年並みのさみしさでしょう 

ぼくたちの涙は空に消えてゆきおそらく虹の養分になる 

冬物の制服をクリーニング出す次着る僕はどんな僕だろう 

錆ネジにそっとオイルをさすようなことしかできぬ君への想い 

捨てようとすれば突然インク出るこのボールペン君のようだよ 

花びらの艶失われ気づく夜君つく嘘で桜死にゆく