灯屋  フォロー 91 フォロワー 91 投稿数 546

きっと皆んな繋がってるよね。

「もう冷めた」言われた後に飲み込んだぬるくて苦いアイスコーヒー 

龍のよう幼きころの担任は空に泳いで消えゆくけむり 

顔あげて画面じゃなくて僕をみて孤独にさせる君はきらいだ 

雨の中走った靴がじゅめじゅめと玄関タイルを卍に濡らす 

ナナカマド枝おろされてアスファルト昨日と違う影絵を歩く 

夜明けとは清潔なものしらじらとブラインド横そっと顔だす 

模試終わりキシリトールを噛んでいる味のせぬゴムただ黙々と 

あぁ、これはきっと「許してあげるわ」の母の心だ夕食パエリア 

僕だけだやっぱり今日も僕だけだ僕だけなんだ 世界で一人 

ドア向こう開ければ夏になるらしい 僕は数IIのチャートばかりする 

生きている実感欲し駆け出した 砂利に芽吹いたアサガオの碧 

不器用な僕にりっぱな武器はなく「好きだったよ」とつぶやいてみる 

傷ついた水鳥に帰る場所があり夕焼け小焼け「おかえりなさい」 

街灯は徐々に消えゆく左手に君の右手がなくて爪噛む 

ひしひしと打ち明けられた友の罪 僕は上手に聴けただろうか 

潜りこむプールの奥に銀色の光に刺され魚になりぬ 

また生える雑草よりも青春はきっと青いしきっと苦いし 

「がんばれ」とライン返した僕の罪きっと彼にはもう届かない 

「ここ座れ」僕を隣に座らせたじいちゃんのいない3度目の夏 

気付かないふりをしていたあの時の俺の耳と目ちぎり捨てたい 

更地以前の景色浮かばず雨に打たれてたたずめば微毒なり 

サプライズ考えてなよトレンドは今からおさえておけよ 彦星 

水入れたコップに挿せば花ひらくそんな言葉を君にかけたい 

ぬき足でてんとう虫の歩む音 白紫陽花に歓迎されて 

跨ったサドルに雨の合間の陽 小さな太陽ごと漕いでゆく 

教室の窓に映りし僕の顔その上を叩く雨雨雨 

理科室の硬く冷たい木の椅子に優しく沁みる五月雨のこえ 

夕焼けが居残りしてる二十時に僕のパジャマは月を待ってる 

クリームかバターのようだ君の声口に入れるとたちまち溶ける 

朝焼けは浅い眠りをくり返し栞はさまずページはおどる