灯屋  フォロー 107 フォロワー 108 投稿数 660

きっと皆んな繋がってるよね。

震えない電話を持つとさらさらと檸檬のような香する雪降る 

スマホ置き君は出ないとあきらめる雪強くなる窓の向こうは 

骨伝導イヤホン外すとしんとしてどこか似ている 恋のおわりと 

喘息の僕を何度も運んだねプリウスの背に弔いの雪 

教室の壁にはクラス写真あり須田の目ん玉画鋲が刺さる 

母さんが毎度入れたる卵焼き「甘すぎだよ」は「美味すぎだ」だよ 

蛇口から滴るような切なさで自らを知る「凡」だな「愚」だな 

腕立てで細マッチョ目指し翌日に痛くなったらそこが二の腕 

一人居の祖父のスマホの待ち受けは幼き僕と笑顔の祖母と 

如月の朝が来たんだ飛行機を塗り替えられるほどの白さで 

空覆う雲の向こうの陽の灯り見上げ凍った花粉をさがす 

くちびると苺の区別つかぬよな君とはぐれるなら冬がいい 

木の椅子に夕陽が溢れ制服の下に隠したナイフを照らす 

かっこいいつもりか黒のマスクするヤツと僕にも同じ雪降る 

雪玉を握る君の手赤いから思わず握り 僕がたじろぐ 

今日の雪どうやら僕だけめがけ降る生きてる理由は聞かずに欲しい 

真実も嘘も一つの海にいて波の間に間に漂い流る 

ビルの窓見知らぬ人のような僕嗚呼ぼくは今街の一部か 

薄暗く目覚めは五時で 朝か夕どちらの世界選べばいいの 

その問いに頷けばきっと楽になる撃たれたように開く唇 

目の前に知らぬ人いてそれぞれに過去も未来もある恐ろしさ 

明智なら敵はスマホの中にありピシャリと言うか高二のぼくに 

「ごめんね」と言わせた僕が悪いのか優しだけがなぜだめなんだ 

イヤホンは平等に僕そして風 真冬の月に音を巡らす 

タオル替えパジャマも着替えアタックで少しづつ消ゆ去年のにおい 

肺切った祖母に夕刻とどけたい金の雫が滴る蜜柑を 

おそらくは今年も猫と親と我闘いもあり愛されもして 

そんな顔をして笑うやつがいるか幼い頃に戻るじゃないか 

ただいまと言っても母のいない家みたいだ今日のこの教室は 

スマホから明日は大雪かつ君は明日も会えないというお知らせ