灯屋  フォロー 91 フォロワー 91 投稿数 547

きっと皆んな繋がってるよね。

朝焼けは浅い眠りをくり返し栞はさまずページはおどる 

窓開けて猫のはな息ほどの風入れても目には緑あふれて 

目覚めたらねこを百匹抱いていたような湿り気風くれぬ窓 

悪事する彼の横顔華やぎて認められない嫉妬してると 

舌の上転がしきれぬ感情を呑み込めもせず吐き出せもせず 

一輪の薔薇とぼくらの真心をお届けしますしっかり休んで 

万引きは犯罪ですの貼り紙で食い止められた人に逢いたい 

崖ふちで ふるえ佇み怯えてることはなきよう地球は丸だ 

教室の破れかけてるカーテンはいつか誰かの青春だった 

あじさいと雨がダンスをしていますそれを眺めるぼくとみつばち 

寿命超え生きとし生けるもの総てはじめから見てる月の光は 

ばれぬよう君の香りがするシャツを一番底で抱く洗濯機 

日暮れきてつんざく稲妻空を割る やめば仏間の菊の静けさ 

葉が茂る葡萄のつるを手でよけて腰伸ばす祖父 夏の入り口 

初夏はつなつの山から薄荷の香りする動物園に象はまだ居ぬ 

檸檬切るナイフ休めて横顔を君の横顔思い出していた 

耳持たぬサンドウィッチを見習って切り捨てるもの少女の嘘は 

メモ書きで君が去るとは思わずに朝焼けは心わずかに奪う 

自己愛が例えば赤い色ならば僕は全身血まみれだろう 

嘘ついた君と気づかぬふりの僕いつも以上に笑って歩く 

結ばれた黒髪はもうほつれかけ 薔薇が紅くて薔薇が紅くて 

坂道を駆けて登れば空は青気ままな語遊びさいおんもやろう 

残酷な弓を射るとき躊躇うな貫通させろ自意識なんか 

教室の四角い窓の向こう際僕らが思う以上に夏だ 

近頃はするりとうそが溢れでてなりたい自分は夏の逃げ水 

選択をせずに置いてけぼりにした過去の自分に会いたい春夜 

雑草は校舎の影で凛と立つ僕に強さを分けてほしいよ 

幸せな少年時代を過ごしたと雲には告げる四月の校舎 

初夏の空ふりむきながら見上げれば小雨と流れる雲の鳥かな 

星図鑑顔に伏せつつまどろめば初夏の風吹く致死量なほど