灯屋  フォロー 107 フォロワー 108 投稿数 660

きっと皆んな繋がってるよね。

モテ話の友の自慢に耐え続けシャンプー中のミケの気分だ 

右手上げ星に向かってジャンプする十六歳の俺は無敵だ 

窓枠がうっすらと濡れ貝の鍋星の触れ合う音響かせて 

瞳から秋が溢れてしまわぬよう僕がいいよと言うまで閉じて 

金色のスプレー舞って冬を嗅ぐ籠に盛られた蜜柑むくゆび 

昨日まで君とみた空もう二度と同じ形の雲は流れず 

ハイチュウのそこはかとない香りたつカントごめんね倫理の授業 

まぶしくて悲しい色だね秋雨の窓に映ったヘッドライトは 

青春の条件はきっと一瞬で僕の放課後君が横切る 

「今僕が行くまでそこで待ってなよ」何度も言ったね 待たない君に 

透明な風鈴窓の下にあり僕の心も夏に置き去り 

嗚呼模試でやらかしました唇は人とは思えぬ色になるのね 

君のもの僕のものみなそれぞれに必ず違う心のサイズ 

窓開けて銀河が産んだ風うける破れた恥は舞い散ってゆけ 

しんしんと肩に積もった寂しさに戸惑う僕を見守って月 

深夜バス目に入る景色胸を刺す闇をも乗せて僕の痛みも 

数IIして見上げた窓に天の川教室の横澄む宇宙あり 

ハーモニカ聴こえる家の奥の奥銀河も駅も賢治までいて 

君の髪風の形に揺れていて前髪なおす係りはぼくね 

傘たたみ少しふるって水気切り傘立て入れたら抱きしめていい? 

陽のあたるリビングの位置に祖父がいてのんびりゆっくりカピバラになる 

この庭の蝶が夜明けをめくり上げ抜け出せぬことを知る秋の朝 

「さむいね」と冷たい指で頰あてる君でいっぱい秋の体積 

向日葵は枯れてしまった雨の後きっと君から言うね さよなら 

玄関に「お邪魔します」も言わないでバッタが僕を複眼で見る 

一房の紫葡萄熟れてゆく美術室横描かれただけ 

窓ガラス額つけつつため息で始発のバスは我ために発つ 

雨上がり道照らす月静かなり 雲のまた上 宇宙そらの確かさ 

秋の夜を僕だけのため使いきる鳴くか鳴かぬかスマホ眺めて 

長靴が持ち主捨ててアスファルト寂しそうやら気楽そうやら